加速していく「バンドリ!プロジェクト」の2番手 Roselia

1stライヴ「Roselia 1st Live Rosenlied」からアニサマ出場まで





2017年6月30日、なんとシングルは2枚しか出していないロゼリアが、1stライヴを行なった。
それも2ndシングル「Re:birth day」のリリースの二日後である。

 

バンドリ!プロジェクトの特にバンド、ライヴに関する大胆な戦略には驚かされてきてますが、今回もやはりびっくりたまげましたね。
Poppin’Party(通称:ポピパ)でさえ、地道に小さなハコでライヴを重ねて行きましたが、ロゼリアは結構途中のステップを数段スキップしたような気がしてなりません。

 

ポピパの単独3rdライブ「BanG Dream! 3rd☆LIVE Sparklin’ PARTY 2017!」のシークレットゲストとして3曲を披露したのは今年の2月5日のこと。
それはそれで、想像以上のステージを見せてくれたのだけど、そのわずか4ヶ月ほど後にまさか単独ライヴをやれるようになるとは驚きである。

 

僕は現場には行ってないので、なんとも言えませんが、ツイッターやネットの情報を見る限り、それは非常に好評だったようだ。
結果として、7月29日の有明コロシアムでの追加公演も開催されるのである。
もはや、バズった感じのあるロゼリアだが、その勢いはとまらない。

 

今年のアニサマ、Animelo Summer Live 2017 THE CARDの初日8月25日には、バンドリ!代表としてロゼリアが出演である。
去年はポピパがアニサマでの鮮烈なデビューを飾ったが、今年はロゼリア、しっかりと付いていっている。
そしてさいたまスーパーアリーナという大舞台で、2曲を披露。
アニソンファンに向けて鮮烈な印象を残している。

 

もはや人によってはポピパを食ったとまで言われるロゼリア(僕はそうは思ってないけど。)
もう既に2ndライヴが計画されている。
10月8日、幕張イベントホールが会場だ。

 

次々に前に進んでいくロゼリア。
ぜひともライヴの映像化が望まれます
けっこうこれまで、You Tubeなどにも太っ腹にライヴ映像などを上げてくれるバンドリ!の運営なので、僕は非常に期待して待っています。

3rdシングル 熱色スターマイン

さて、そんなロゼリアがついに(やっと!?)8月30日に3rdシングルをリリースしました。

 

熱色スターマイン

作詞:織田あすか(Elements Garden)
作曲:上松範康(Elements Garden)
編曲:藤永龍太郎(Elements Garden)

 

作詞はロゼリアのシングルは今のところすべて織田さんになってます。
そして作曲は上松さんということで、鉄板のエレガ作品になってます。

 

イントロの音構成はほぼBLACK SHOUTと同じ感じですね。
ゴージャスでゴシックなメタルサウンドは健在です。
2ndシングルではちょっと爽やか系へと振れていましたが、やはり、ロゼリアにはこの音楽が似合ってます。

 

頂点を目指す設定にもぴったりとはまっている感じですね。
最高峰の音楽を目指すと言っていながら、ポピパのような楽曲だと肩透かしですからね。
やはり、音でリスナーを圧倒できるゴシックメタルのような分野を選んだのは大成功だと思います。
実際、ライヴで圧倒された人たちが、ロゼリア推しに変わる発言をネットでは数多く目撃します。

 

今回目立つのは、あこ(CV:櫻川めぐ)のソロ歌唱パートでしょうか。
他のメンバーのコーラスはいつもどおりたっぷり聴けますが、ドラマーのあこのみソロで歌ってます。
でも、このバンドはポピパとは違って、全員にソロ歌唱パートがある必要性がないんですよね。
やはりまず、湊 友希那(CV:相羽 あいな)の飛びぬけて優れたヴォーカルありきで、そこに他のメンバーが引き寄せられて結成された経緯があるので、基本ヴォーカルは友希那だけでいいんです。
その点相羽さんは立派に歌いこなしていると思いますね。
見事に、飛びぬけた歌の才能をもったヴォーカリストをかっこいい振り付けと共に演じきっています。
なので、他のメンバーはコーラス程度で加わり、後はそれぞれの楽器のハイレベルの演奏に集中する、というのがロゼリアの正しい姿ではないかと思われます。

 

とはいっても、味付けとしてソロパートを与えるのもまあ、ありっちゃありなんでしょう。
なんてったって、1stシングルのBLACK SHOUTの時から、すでに全員ソロ歌唱パートがあるわけなんで、僕の考えすぎなんでしょう。

 

あと、やはり、「頂点へ、狂い咲け」の友希那のセリフでしょう。
ここは絶対にライヴで盛り上がる部分になるに違いありません。

 

バンドリ!プロジェクトで、声優さんたちがバンドとしてライヴを実際に行なってるのはポピパとロゼリアの2バンドだけです。
いずれも、CDは、プロのミュージシャンの演奏が収められています。
ですから、当然「熱色スターマイン」の演奏もプロが演奏しており、非常にかっこよく仕上がってます。
もちろんヴォーカルとコーラスは、相羽さんを初めとしてバンド5人がレコーディングしています。

 

あとは、実際に彼女らがそれをライヴでどこまでバンドとして再現できるかが大きく注目されます。
そして、今回もバンドリ運営は、You Tubeに7/29(土)有明コロシアムにて開催された、Roselia 1st Live 追加公演から、「熱色スターマイン」のライブ映像をフルで公開してくれました

熱色スターマインをライヴで見てみる

物足りないところ

Roselia 1st Live 「Rosenlied」の追加公演の動画が【期間限定公開】ということで、バンドリちゃんねるに投稿されてます。
恐らく後ほど商品化、もしくはシングル等のおまけブルーレイなどで見ることができると思われますが、こうして早々にライヴの様子を見れるのは素晴らしいです。
バンドリ!の運営が神!という言葉をコメント欄で多く見かけますね。

 

さて、3rdシングルの「熱色スターマイン」を見てみましたが、やはり前2作に劣らず素晴らしい出来ですね。
頂点を目指す技巧派バンド、「ロゼリア」の設定にぴったり合った映像世界を見せ付けてくれてます。

 

全体的には非常に良いのですが、ちょっと物足りないところもありますので、その辺映像から読み取って行きたいと思います。

 

まず、全体として言いたいことから言わせていただきます。
前の数曲では、演奏の様子がかなりはっきりと写されてました
例えばギターの工藤 晴香さんやベースの遠藤 ゆりかさんのプレイがしっかりと映し出されて、確かに弾いている確認が出来たと共に、この人たちすげえ、めっちゃ練習しとるわ、という感覚もいただけてたと思います。
今回は、ちょっとその点で、あまりプレイがはっきりと写ってなかったです。
そこが残念ですね。

 

まあ、前の2つのシングルでもそうだったのですが、ロゼリアのライヴは、5人の出す音が全てではありません。
実際にヴォーカルは歌ってますし、4人のプレイヤーも演奏してるのですが、それ以外に同期で多くの音が追加されています。
特に分厚いシンセサウンドが加わることによって、あのゴシックメタルの雰囲気が見事に演出されているわけです。
ここが、ほぼ5人の出す音が全てであるポピパのライヴと大きく異なるところだと思われます。

 

なので、簡単に言うと、演奏カラオケに合わせてバンド5人がプレイしていると言うほうが近いかもしれません。
もちろん、同期で音を追加すること自体、多くのバンドがやってることなので、問題はありませんが、だからこそ、本人たちのプレイしている様子をはっきりと見せて欲しかった、というのが僕の本音です。
その点、ドラムの櫻川 めぐさんとキーボードの明坂 聡美さんのプレイは、かなりクローズアップされてて、弾いている様子を堪能できます。
そこは良い点なのですが、ぜひともバンドメンバー全員がしっかりプレイしているところをフィーチャーしたカメラワークにして欲しかったな、というところを強く感じます。

 

そして、もう一つ、コーラスです。

 

歌のスタートでは工藤さんと遠藤さんはマイクスタンドのマイクに向かってコーラスを歌ってます
ところが、その後はマイクスタンド前から動いていますし、櫻川さんや明坂さんのようにマイクのヘッドセットもつけていません。
しかし、コーラスのときは口を動かしてます。
これは完全な口パクと言えるでしょう。
つまり、同期で流している音源にはコーラス部分も含まれているということです。

 

これは非常に惜しいですね。
前の2曲で見せたパフォーマンスでは、演奏と共にしっかりコーラスも入れてたように見えてましたが(全てではありませんが)、今回は明らかに口パクです。
せっかく、できるのに、なんで全部口パクにしたんだろう、というのが素朴な疑問です。
この点でもポピパは違います。
コーラスもしっかり入れながら演奏してるのがポピパの魅力の一つなのです。
なので、ロゼリアにもそうして欲しかったのですが、なぜか、今回はコーラスは別音源になってるようです。

 

そして、加えて言えば、櫻川さんのソロ歌唱パート
これも、ほぼ口パクのようです。
恐らくCD音源が同期で共に流されていたように見えます。
これも惜しいですね。
ちょうどドラムのブレイクのタイミングなので、歌えないことはないと思うんですがね
BLACK SHOUTのソロ歌唱パート回しでは、全員しっかり歌ってたようですが、今回はやめたみたいです。

 

ハードルは高いと思いますが、その辺をしっかり見せていって欲しいなというのが正直なところです。

良かったところ

物足りない部分があるとは言ったものの、良かったとこもいっぱいあります。

 

まず、ヴォーカル 湊友希那役 相羽 あいなさん。

この人はすごいですね。
やはり、声優さんはすごいと感じさせてくれます。
声で演じるのが仕事な訳でしょうが、見事に友希那になりきって、頂点を目指すヴォーカルを演じきっていると思います。
多くの声優さんと同様、歌も上手ですから、このゴシックメタルな楽曲もしっかりと歌いこなしてます。
また、振り付けも自分で考えることが多いようですが、指の先までしっかりと表現に用いていますね。
オーディエンスの煽りから、キメポーズまで、言うことありません。

 

その中でも、上でも述べましたが、頂点へ、狂い咲け」のパートは、鳥肌が立ちます
もう、心が強く動かされる見事な演技だと思います。
相羽さんも完璧に友希那になりきって、演じきっているのが一番見える瞬間です。
これはもう、多くの人をとりこにするのも理解できます。

 

この曲に関しては相羽さんには文句のつけようがありません
最高です。

 

続いてギター 氷川紗夜役 工藤 晴香さん。

相変わらずきれいなお顔ですが、一生懸命リフを弾いてます。
ところどころでバンドリーマーを煽るのも忘れてません。
ステージもよく動いていて、バンドの動きを作るのも忘れてません。
ただ、それが逆にマイクから離れてしまって、コーラスが口パクになってしまっています。
マイクの位置を常に意識してコーラス部分ではちゃんと戻るか、もしくはマイクのヘッドセットをつけるなりすれば、大きく改善されるに違いありません。

 

あと、ギターソロはオクターブ奏法から始まりますが、きれいな指できちんと指板をメロディに合わせてたどってました
忙しい声優生活の中、良くがんばって練習してると思います
最高峰の技巧派を目指すロゼリアのギタリストという、非常に高尚な設定がある中、その雰囲気を十分に演じきっているところは素晴らしいと思いますね。

 

ベース 今井リサ役 遠藤 ゆりかさん。

いやいや、この人はかっこよすぎます。

 

このプロジェクトで初めてベースをプレイし始めたとはとても思えない、玄人っぽいステージングしてますね。
なんか動きの一つ一つが決まってます
それだけに、工藤さんと同じく、コーラスもしっかり拾って上げれるようにして欲しいと思いますね。
やはり、ギターやベースを弾きながらコーラスを入れる、というのは強烈にかっこよく見えますからね。

 

また、遠藤さんの指さばきも、相変わらず滑らかで美しいです。
上の物足りない点でも書きましたが、もっと彼女のプレイをしっかりとカメラが捕らえてくれたらな、と強く願います。
カメラのクローズアップに耐えうるテクニックを彼女はすでにかなり身につけてますよ。

 

あと、それに加えて、ネットでもよく耳にしますが、彼女は今井リサ、というキャラクターの中の人なんですが、超ぴったりはまってますね。
アニメの実写化は、たいてい不評になることが多いものですが、もし仮にバンドリ!が実写化したときは、今井リサだけは、遠藤さんで間違いないと僕は思います。
彼女はリサの中の人ですが、外の人でも通用すると思うのは僕だけではないでしょう。

 

ドラム 宇田川あこ役 櫻川 めぐさん。

この人もすごいです。

 

やはりドラムだけは一番当て振りが難しいのは間違いありません。
スネアやタム、シンバルを叩くタイミングは、丸見えですからね。
そんな中で、彼女もこのプロジェクトからのドラムスタートにも関わらず、すばらしいドラムを叩いてます。

 

特にこのメタル調のゴリゴリのハードロックのドラムをよくもまあ激しく叩いてますよね。
それも髪を振り乱して、非常に迫力のあるプレイスタイルを身につけました。
このドラムの迫力は、頂点を目指すロゼリアのドラムにふさわしいものだと思います。
櫻川さん、よくぞここまで、練習しましたね。
お見事です。

 

キーボード 白金燐子役 明坂 聡美さん。

今回のライヴ映像では、明坂さんのプレイがかなりフィーチャーされているものとなってます。

 

相当昔にピアノをちょっとやっていた、という明坂さんでしたが、もう、リハビリ期間は終わったのではないか、と言える流れるようなプレイを見せてくれてます。
やはり、実際に弾くのはかなりハードルが高いようで、結構鍵盤から目を離せない時間が非常に長いですが、これも真剣に、そして実際に弾いていることの証とも言えるでしょう。
時折前を向いて見せる笑顔が、非常にいいですね。
キャラクターの燐子もきっと、そんな感じでなかなか会場に目を上げられないんじゃないかな、と思います。
でも、お客さんが盛り上がっているのを見て、また少し自信をつける、といったキャラクターの世界観とも合致した明坂さんの演技を含めてのプレイはやはりすばらしいです。

 

というわけで、ロゼリアの3rdシングルは前2作同様、クオリティの高いものになっていたと、僕は結論したいと思ってます。

c/w -HEROIC ADVENT-

あと、ちょっとだけカップリング曲についても語らせていただきます。




-HEROIC ADVENT-

作詞:織田あすか(Elements Garden)
作曲:藤田淳平(Elements Garden)
編曲:藤永龍太郎(Elements Garden)

 

作曲者が藤田さんに代わってますが、やはり鉄板定番のエレガ組です。

 

イントロがエレキのリフで爽快な楽曲が始まります。
熱色とはまた雰囲気が違いますが、爽快なバンドサウンドになってます。
ロゼリアにはゴリゴリのメタルもいいですが、こっち系もよく似合ってます。

 

サビのタイトルコールは非常にキャッチーでいいですね。
相羽さん、ばっちりなりきって歌ってます。

 

ギターソロはコンパクトでかっこいいものが曲中に散りばめられてるので、ぜひとも工藤さん頑張って僕らにプレイを見せ付けて欲しいと思います。
そして、コーラスが結構多く聴こえますので、ライヴでは実際にそこまで歌ってくれれば非常にうれしいです。

 

決して、負けないわ~

 

ぜひともライヴで聴きたい友希那のヴォーカルです。
きっとライヴでは名場面になりうるパートだと思います。

 

カップリングも、なかなかの名曲として仕上がっていると思います。

まとめとロゼリアの未来

なんだかんだ文句もつけましたが、ロゼリアは総合的には素晴らしいステージを見せていると思っています。

 

ポピパとはまた種類の異なる、ゴシックな激しいバンドサウンドを見事に再現してくれてます。

 

そして、この「熱色スターマイン」は17000枚越えの売り上げで第7位3作連続でオリコンウィークリートップ10入りを達成しています。
ポピパのシングルのウィークリー最高位が「はしキミ」の第10位、ということで、このところのロゼリアの好調ぶりが窺えます。
やはり、アニソンファンにとって、ゴシックメタル系の音楽は相性が非常によいのでしょう。
今のロゼリアにはポピパを追い越す勢いが感じられます。

 

しかし、櫻川さんはポピパの武道館ライヴを目前にして、こうツイートしてます。

 

いよいよ本日Poppin’Partyちゃん達の4thライブ in 日本武道館ですね!
彼女たちの道の上に自分たちがいることを忘れた日はありません。
そんな5人は…いや10人ですね!私が世界一尊敬するバンドです!
武道館でのライブ、心から応援しています!

いやいや、このツイートには、胸を熱くさせられましたよ。
この謙虚な感覚もそうですし、ライバルでありながらも、心からのエールを送り合える関係
ポピパとロゼリア、どっちがすごい、とか言い合っている人に聞かせてあげたいです。
この二つのバンドは、お互いに高めあい、頂点へと向かっているのです。
これからも、しっかりとこの2バンドを見守って行きたいという気持ちを新たにさせられました。

 

とはいえ、客観的に見て、若干ロゼリアに勢いを感じられる今日この頃。
ポピパ推しの僕としては、何とか次作、9月20日リリースの7thシングル、「Time Lapse」で巻き返しを図ってもらいたいと思ってます。
初回限定盤にはBanG Dream! 3rd☆LIVE Sparklin’ PARTY 2017!の模様が収められたブルーレイが付きますので、絶対にお買い得だと思いますよ。
やっと待ちに待った3rdライヴが見れます。
このタイムラグが、在宅バンドリーマーの一番辛いところです・・・。(現場にいけよっていうツッコミは無しでお願いします。)

 

さて、ロゼリアは、早くも次のライブが決まってます。
10月8日、Roselia 2nd Live 「Zeit」

Roselia 2nd Live「Zeit」

「Zeit」とは読み方は「ツァイト」。
ドイツ語で、日本語に訳すと「時間」を表すそうだ。
バンドリーマーの皆さんと共に過ごす「時間」がテーマになっているようです。

 

このライヴは幕張メッセのイベントホールで開催され、単独ライヴの2回目となります。
今回はライヴビューイングもあるようで、ロゼリアの勢いが加速していくことは間違いないと思われます。

 

8月21日に武道館ライヴを終えたポピパと、こうして後発のロゼリアが競う合う様は、バンドリ!ファンの僕にとってはたまらない展開である。
お互いに刺激しあって、それぞれに良いものを生み出して、成長していって欲しいと強く願います。

 

アニメがちょっとこけた感じになってるのが残念ですが、ゲームのほうが好調なので、しばらくこの良い感じは続いていくことでしょう。

 

在宅バンドリーマーの僕としては、全部商品化してくださって、ライヴを楽しませて欲しいと強く願うのみです。

 

ロゼリアのメンバーへ、在宅バンドリーマーの僕がささやかなエールを送らせていただきます。

 

頂点へ、狂い咲け!!