バンドリ! Vol.36 Roselia 2nd Live 「Zeit」前編からの続きです。




8 陽だまりロードナイト

続けて、キーボードとシンセで優しい音色が静かに会場に広がります。
その静寂がドラムのスネアとタムの音で破られた瞬間に始まるのは、陽だまりロードナイトです。

 

イントロ前にこんな付け加えたフレーズがあると、この曲は何だろう、って期待が高まってとても効果的ですね。
そしてドラムが鳴った瞬間、陽だまりロードナイト来た!!って感じる瞬間と共に、イントロだけで2度おいしいアレンジになっています。
こんなフレキシブルなアレンジもできるロゼリアの未来は明るいと思います。

 

そしてこの曲では定番となっている、間奏部の4人の(ドラム以外)ジャンプが非常にキュートです。
ロゼリアの楽曲の中ではちょっと異質なポップ曲が、そのパフォーマンスでさらに魅力を高めていると思いますね。

 

ガルパゲーム内で、今井リサのイベントで登場した楽曲ですので、会場はほぼ真っ赤なサイリウムで染まっています。
こんなバンドリーマーの反応の良さが、一層ロゼリアのライヴを輝かせてますね。

 

2番では、相羽さん、工藤さん、演奏さんが腰掛けてのパフォーマンスです。
楽曲のもつ和やかな雰囲気が演出されててこれもいいシーンになってます。

 

そして間奏では遠藤さんだけ台に立って、堂々のベースソロです。
スラップも完全に板についてますし、この人も華がありますよね。
もう、リアル今井リサにしか見えません。

 

そしてこの曲ではお約束となった、相羽さんが遠藤さんをセンターに連れてきて一緒に歌うシーン。
これは何度見てもいいですよね。
肩に手をかけて、マイクを口元に当ててあげる相羽さん、グッジョブですね。
照れながら歌う遠藤さんもとても素敵です。
こんなところに見える、メンバー同士の関係性や絆が、幸せな気分を与えてくれますね。

 

あと、二人がセンターに行っている間に工藤さんの弾いているリフが、デフ・レパードっぽくて非常にかっこいいです。
ブリッジミュートに軽くディレイをかけてのプレイです。
CDでは他の音に呑まれてあまり目立ちませんが、そんなプレイがしっかり聴けるのもやはりライヴならではだと思います。

 

これまたエモい楽曲になりました。

9 -HEROIC ADVENT-

そして、続いて3rdシングル、熱色スターマインのカップリングが初披露ですね。
ゴシック系ではありませんが、シンガロングパートもあり、疾走感もあるので、これはライヴ映えするとは思ってましたが、予想通りすごく盛り上がってました。

 

まず驚いたのは、イントロのあのギターフレーズを、ちゃんと工藤さんが弾いてたことです。
あの感じでノイズなしで弾けるとは、工藤さんももはや脱初心者の域に達していると言えるのではないでしょうか。

 

そして工藤さんと遠藤さんは、ステージの端の方へ移動して、それぞれにパフォーマンスしてます。
工藤さんの投げキッスが二回もあって大サービスですね。
でも、サービス以上に、ギターリフをしっかり弾けてるところがやはり要注目だと思います。

 

この曲は他の曲と比較すると格段に同期の音が少ないようですね。
つまり、ほとんど5人で出してる音が全てのようです。
ですから、それぞれの楽器の音がはっきりと聞こえて来ます。
こんなところでも、各楽器隊が成長しているのを十分に認めることができますね。

 

中盤のシンガロングパートでは、一回り歌った後、キーボードのみになって、聴衆に歌うよう勧めます。
バンドリーマーも一瞬出遅れますが、しっかり歌いだします。
ところが、次のもう一回り目はハイハットのみの、ほぼ無音状態でウォーウォウォーウォーと歌わせます。
さすがに、会場が広くて、一体感があまり出てませんね。
そして次のもう一回りでは、聴衆のシンガロングの上に、相羽さんが別のメロディを歌いだします。
これは、聴衆も続けていいかどうか迷ったのではないでしょうか。

 

ちょっと、ここの部分は彼女らが思ったとおりにはいかなかったのでは、と思われます。
が、なかなか大胆なチャレンジだったと思いますね。
失敗は成功の元。
次のチャレンジにも期待してます。

本編ラスト 10 熱色スターマイン

今回は、CDリリース後ということもあり、聴衆のリアクションもばっちりです。
そしてそれと共に、バンドの演奏も見事なものに仕上がってます。

 

イントロのヘヴィなギターリフに始まり、観客を巻き込んでノリノリの演奏を見せてくれます。
かなりゴシックでメタリックな曲調ですが、工藤さんのヘヴィギターが引っ張ってます。
もちろん、遠藤さんのベースも究極のかっこよさで魅せるプレイをしてますし、明坂さんもゴシックな雰囲気のキーボードプレイもばっちりです。
加えて汗にまみれて叩きまくり踏みまくりの櫻川さんも、かっこよすぎます。

 

今回は櫻川さんのソロ歌唱パートはしっかり歌ってるようです。
前回は音源を流してたように聞こえてしまいましたが、今回の口の動きとマイクを意識した動きは、しっかり歌っているように見えます

 

ギターソロも工藤さん頑張ってます。
オクターヴ奏法をメインに、高速フレット移動もできるようになってます。
でも、やはり、全体でこれだけのメタリックなバンド演奏が出来ているので、もうひとふんばり工藤さんのスキルが上がれば、もう一段上のステージが見えてくるのではないかと思えますね。
初心者なのに十分頑張っているのは誉めてあげたいですが、今後の成長にも期待したいです。

 

その点キーボードの明坂さんは、クールにソロを決めてます。
やはり経験値がものを言うのでしょう。
彼女のプレイも、初期に比べると格段に難しいことを増やしてきてますので、彼女のいっそうの成長にも期待したいです。

 

そして、相羽さんの「頂点へ、狂い咲け!!」のフレーズが出ると、会場は大盛り上がり
同時に、銀テープって言うんですか、あれが会場を舞ってまさにクライマックス状態です。

 

最後もピタッと演奏を止めて見せてるのもとてもかっこよいです。
めっちゃ盛り上がって本編終了です。

幕間映像 パート2

ここでまずは、アニメ バンドリ!のOVAでのシーンを中の人で再現する映像が。
海辺で、友希那とリサが語り合うシーンを、相羽さんと遠藤さんで再現してます。

 

もはや声優を「中の人」って言えないような気もしますね。
中の人が外に出てきても魅力いっぱいの声優さん、多すぎます。

 

そして、「キャラ設定をくずしちゃいけない!!24時」の後編。
寝起きどっきりとか、いろいろやってて、声優さんって求められることが多くて大変ですね。
でも、とても楽しめるいい映像でした。

アンコール 1 Re:birth day

ここで「キャラ設定をくずしちゃいけない!!24時」の罰ゲーム対象が発表。
この流れも非常に面白かったです。
キャラと中の人のギャップが楽しめるのがロゼリアの大きな魅力の一つですね。

 

ここで、アンコール曲を決めるときも、全員同じ曲希望なのにじゃんけんで決める楽しい茶番があって、Re:birth dayに決定。

 

ロゼリアの場合、本編では最高峰の技巧派バンド、っていう設定にそって、かなりシリアスなパフォーマンスを見せています。
もちろん、笑顔も見えますけど、全体の印象はまじめなプレイです。
しかし、アンコールでは、そういうのから解放されて、とっても楽しそうにプレイする姿が見られてとてもいいですね。
本編は2.5次元を演じていて、アンコールは3次元の素に戻るって感じです。

 

なので、こちらも気楽に見て楽しめます
演奏自体は6曲目に披露したものとほぼ変わりませんが、雰囲気はとてもラフで楽しいものになっています。

アンコール 2 BLACK SHOUT

「一緒の時(Zeit)を刻んでくれてありがとう」
相羽さんの言葉とともに始まったのは、ロゼリアの始まりの曲、BLACK SHOUT

 

もはや問答無用の盛り上がりです。
演奏も安定してて、とても初心者バンドとは思えない仕上がりになってます。

 

楽曲が終わると、全員姿を消し、「キャラ設定をくずしちゃいけない!!24時」での罰ゲームとして、白金燐子(明坂さん)による終演のご案内です。
完全にキャラになりきってのご挨拶に、中の人の明坂さんが混じって、非常に楽しく盛り上がるご案内でした。
たまにはこういうのもアリでしょう。

まとめと、BanG Dream! 5th☆LIVEに向けて

いや、今回のライヴも待った甲斐がありました
前回のライヴから、ロゼリアのより成長した姿が見れたと思います。

 

相羽さんのヴォーカルも板についてますし、振り付け込みでとても迫力のあるパフォーマンスです。
このプロジェクトで初めてヴォーカルとして活動開始したとはとても思えない、力強く美しい歌声です。
あと、キャラと中の人とのギャップが極めておもしろいです。

 

工藤さんもほぼ初心者ながら、かっこよくプレイしてますね。
聴衆をあおりながらのプレイは、なかなかさまになってます
あと、ソロプレイががもっと上手くなったらロゼリアはさらにパワーアップするに違いありません
でも初心者にしてはよく弾けてると思います。

 

明坂さんも、華麗なキーボードプレイが安定してますね。
彼女だけ経験者ということで、安定したプレイを見せてくれてます。
唯一の三十路としてのキャラ崩壊が、とってもお茶目でかわいいです。

 

櫻川さんの全力のドラミングが非常にかっこいいです。
汗まみれで叩いているドラムは、もはやなんの疑いもなく彼女のプレイですね。
全くの初心者から1年2ヶ月でこんなに上達できるとは、やはりプロの指導と、彼女の努力の賜物に違いありません。

 

遠藤さんのベースは前から安定してるように見えてましたが、今回も同様ですね。
彼女も、このプロジェクトから初めてベースを触ったとのことですが、しっかりベースが体の一部になってます。
ピック弾きも指弾きも、スラップも、とても玄人っぽくて、かっこいいです。
その上あのルックスですから、ほんとにいなくなるのが残念です。

 

最高峰の確かな実力を持つ本格派バンドという設定が先にあってのバンドですが、わずか1年2ヶ月で、よくぞここまで仕上げてきたな、というのが率直な感想です。
もし、演奏がグダグダであれば、この設定そのものが崩れ去り、バンドリ!プロジェクト自体も危ぶまれるところでしょうが、よくぞ設定に寄せてきてますね。
こんなギャンブルのようなことをよくもまあブシロードさんはチャレンジしましたね。

 

しかし、ギャンブルには勝ったようですね。
ブシロードの期待に見事に応えているロゼリア
ライヴも、ゴシックメタルの雰囲気そのままに、見事な演奏を聴かせ、そしてかっこいいステージを見せてくれてます。
忙しい声優さんの集まりですが、よくがんばって練習した、と誉めてあげたいところです。

 

ステージそのものは、同期も上手に使いながら、5人の音がしっかり聴ける、確かなバンドサウンドが楽しめるものとなっています。

 

ところが、この2ndライヴの2ヶ月ちょっと後の遠藤ゆりかさんが声優活動を引退することを発表されました。

 

ロゼリアの中でもっとも玄人っぽいたたずまいでかっこよくベースを弾いていた遠藤さん。
今井リサというキャラクターに100%寄り添った見事な演技をしていた遠藤さん。
そして、リアルロゼリアの中でもいつもメンバーと共に楽しそうに見えてた遠藤さん。

 

その遠藤さんが引退するって、ほんと、頭が真っ白になりました。
この2ndライヴでも、そんな感じは微塵も見せずに、今井リサになりきってプレイしたり歌ったりしてました。
体調の不良や、そのために十分パフォーマンスできない、といったことが引退の理由のようですが、十分にやれてたと思います

 

しかし彼女の中ではこれ以上はムリだったんでしょうね
ほんとに残念ですが、彼女の人生です。
温かく見守り、彼女のこれからを応援したいと思います。

 

というわけで、この2ndライヴは彼女が残してくれたとても大切な思い出の一つとなりました。
このライヴで輝いてた遠藤さんを僕は忘れません

 

と共に、5月13日のBanG Dream! 5th☆LIVE(二日目)は遠藤さんの最後のロゼリアとしてのパフォーマンスとなりますね。
このライヴはロゼリアにとっては3rdライヴとなり、タイトルは-Ewigkeit-(読み:エイヴィヒカイト、意味:永遠)。

 

もはや、号泣必至のこのライヴに僕は大きな期待を持って、映像化を待ちたいと思ってます。
遠藤さんの最後の雄姿を、しっかりと目と心に焼き付けて、永遠の思い出にしたいと思います。

 

また、この3rdライヴまでは、7ヶ月ほどの期間が空いてます。
そして、1stアルバム「Anfang」もリリースされました。
この2ndライヴでは初披露曲がわずか2曲Determination Symphony と -HEROIC ADVENT-)とちょっと寂しい感じでしたが、次回は大量の新曲披露が期待できます。
ポピパが4thの武道館ライヴで一気に曲数を増やしていいライヴをしたのと同じ感じで、ロゼリアも一気にさらに上のステージへと飛び立って欲しいと思います。

 

新曲披露と遠藤さん卒業の二つの注目点がある3rdライヴ-Ewigkeit-。

 

現場のバンドリーマーさん、しっかり盛り上げ、そして感動してきてください!
在宅バンドリーマーの僕は、映像化を待って遅ればせながら感動したいと思っています。