Poppin’ Party 14thシングル Dreamers Go! / Returns
2019年5月15日、Poppin’ Party (通称:ポピパ)の14枚目になる両A面シングル、「Dreamers Go! / Returns」がリリースになりました。
前作から約3ヶ月というスパンで、好調なリリースが続いています。
今回の曲はアニメ2期の挿入歌として書き下ろされた2曲になっています。
どちらも劇中ラストのポピパの主宰ライヴで披露されています。
アニメ2期は、サンジゲンさんの手にかかって、作画は生まれ変わったような輝きを見せてくれたと僕は個人的に思っています。
まあ3DCGアニメ、ということで、やはり好みは分かれるかと思いますが、僕は肯定的です。
なんと言ってもライヴシーンが非常に丁寧に描かれるだけでなく、披露される楽曲も倍増以上に増えています。
6バンドの楽曲が毎話のように代わる代わる演奏されましたし、第1話と最終話では圧巻のライヴ曲数になっています。
完全に、本物のバンドアニメに変貌したのではないでしょうか。
これまでのアニメではやはり手がかかりすぎて、そんなにライヴシーンは登場しませんでしたが、今回、バンドアニメの金字塔を打ち立てたのではないかと思っています。
サンジゲンさんの作りこみには感服してますね。
プレイヤーの動き、演奏の際の指の動きなど、非常に繊細な部分まで再現しています。
これは、3期も当然のように期待できると、僕は心躍っております。
さて、そんな2期の成功とともに3期への期待が高まる時期に、2期アニメの挿入歌として登場した2曲が両A面シングルとしてリリースされました。
Tr.1 Dreamers Go!
作詞:中村航
作曲:菊田大介(Elements Garden)
編曲:菊田大介(Elements Garden)
毎度ながら作詞は原作者でもある中村航先生です。
「とびきりの未来へ」をテーマにまたもバンド仲間との夢、絆、出会いが歌詞の中にたっぷりと詰め込まれています。
いつもどおり青春感あふれる、ポピパらしい歌詞世界ですね。
全くブレなく言葉を紡いでいる中村先生、さすがです。
そして今回の作曲は「二重の虹(ダブル レインボウ)」や「クリスマスのうた」でおなじみの菊田さんです。
BPM186ほどの、ポピパ得意の高速ポップソングです。
タタタッ、っていうリズムが印象的に繰り返されています。
そこに中村先生がうまく言葉を乗せて、とても勢いを感じられると同時にキャッチーな仕上がりになっています。
1番が終わったら、結構長い間奏で16小節にわたるギターソロがあります。
2番の後の6小節のギターソロは、よりシャープなソロで、大塚さんのかっこいいライヴでの披露が目に浮かぶようです。
歌メロ終わった後もエレキが目立ってます。
今回はエレキ曲と思える構成になっていて、ライヴでの大塚さんのプレイに期待が持てます。
とはいえ、いつもどおり、ベースもキーボードもドラムもしっかりそれぞれにかっこよくプレイされています。
プレイヤーの音それぞれがしっかりと聞こえる、いつもながら良好なミックスで聞かせてくれます。
CDはプロのミュージシャンが演奏してますので、ポピパのライヴでの披露が楽しみに待たれます。
また、愛美さんのヴォーカルも、いつもどおり香澄になりきってかわいらしく歌い上げています。
そして、いつもどおり、他のメンバーによるコーラスのからみもあって、まさにポピパの声にあふれています。
もう、毎回ヴォーカルとコーラスに関してはもはや何も言うことはないです。
安定したとても美しい歌メロとなっています。
この曲はアニメ2期の最終話でのポピパ主宰ライヴで披露されました。
最終話でまさかの新曲投入にはちょっとぶったまげましたね。
やはりバンドリ!プロジェクトの2期に対する本気度がビンビン伝わってきました。
見事なライヴシーンとしてかたちにしてくれたサンジゲンさんを誉めたいです。
またこの曲のリリースが5月15日で、メットライフドームでのSILENT SIREN(サイレント・サイレン:通称サイサイ)との対バンライヴが5月の18,19日ということは、もしかしたらというか恐らくこのリアルライヴで新曲として披露されているのではないでしょうか。
もはやポピパが新曲を見事に披露しても、何も驚きではなくなってしまいましたが、それでも早く鑑賞したい気持ちに変わりはありません。
サイサイとの対バンということで、きっとポピパの5人も気合を入れて素晴らしいパフォーマンスを見せてくれていると期待しています。
在宅バンドリーマーとして、陰ながら応援し、合わせて将来の映像化ブルーレイ化をひたすら待ちたいと思っています。
Tr.2 Returns
作詞:中村航
作曲:上松範康(Elements Garden)
編曲:藤田淳平(Elements Garden)
いつもクオリティの高い楽曲を提供している上松さんですが、今回はまたまた魂のこもった楽曲を作ってくれました。
この曲は、2期アニメ後半の、ポピパからおたえが引き抜かれる騒動とからんで出来た曲になります。
RAISE A SUIRENにプロのギタリストとして加入するか、友達バンドのポピパのギタリストとしてとどまるか、おたえだけでなくポピパ全員が苦悩したストーリーの挿入歌です。
結局、いつでも帰れる場所としてポピパを選んだおたえ。
その仲間への感謝の気持ちがつづられた歌になっています。
劇中では、おたえが仮歌を作り、それに有咲がキーボードで音色を足していくところなども描かれています。
そして、リハ直前で最後の「ありがとう・・・心が震えだす歌 Returns」という歌詞が付け加えられます。
また、もともとおたえが歌うはずが、ポピパの曲だからということでやはりヴォーカルの香澄が歌うようになります。
こんな、おたえの気持ちをスタートにして、だんだんとポピパの一曲として完成していく様子が、アニメでは丁寧に描かれていたと思いますね。
ライヴシーンが目立っていますが、ストーリーもとても良かったと思います。
ポピパの絆が深まった、とても素敵な最終話になりました。
さて、歌詞の内容はもちろん、楽曲としても非常によいですね。
上松さんの本気を見れたと思います。
藤永龍太郎さんによる、クランチ気味の音色のギターアルペジオがかっこよいです。
アニメではおたえが弾いてますが、その指遣いまで再現してるところは超驚きです。
そして、愛美さんが歌い出すとすぐに劇中で有咲が弾いたキーボードが印象的に盛り上げていきます。
さらにベース音が加わり、サビ前にはドラムが入ってきて、テンポがいったんゆっくりになってからの爆発的なサビへ突入です。
この曲もBPM186ほどの高速曲です。
しかしイントロや、途中に緩急が織り交ぜており、ドラマティックに展開していってます。
間奏ではキーボードソロからのギターソロへと、見所もしっかりあります。
間奏後、再びテンポが落とされ、再び疾走して行きます。
あの名曲「1000回潤んだ空」を彷彿とさせる、ドラマティックな構成になっています。
ツイッターで作曲者の上松さんはこう言っています。
転調 テンポチェンジ 三連符 を溶け込ますことで、バンドサウンドの弱点、音色が同じという所を曲の新しさでカバー出来た。
音楽理論の基礎が ここに来て自分を助けてくれた。
勉強は裏切らない。
音楽は無限だ。
でも何より ポピパの絆がこの曲を導いてくれた。
なるほど、これがこの曲のエモさの理由だったんだ、と感じます。
1番目立つのはテンポチェンジですね。
サビの直前でのスロー化によるタメは、サビの爆発力を増していますね。
また、サビの間にさりげなく混じっている三連符もとても効果的ですね。
あと、転調は僕にはどの部分か特定は出来ませんでした。
しかし、水樹奈々さんの楽曲でやっているように、さりげなく用いることで雰囲気をリフレッシュしているのだと思われますね。
また、上松さんはバンドサウンドの弱点として音色が同じ、というところを挙げています。
確かに、基本的に5人のプレイヤーが出す音を前提に作ると、どうしてもサウンドは似通ってしまいますよね。
そうなれば、あとは歌メロのバリエーションを増やしてがんばって作るしかなくなると思われます。
しかし、今回のように新たな技法をミックスすることによって、新しいポピパの魅力を生み出すことに成功できたと思います。
そして、この上松さんの渾身の作品を輝かせたのは、やはり愛美さんのヴォーカルが非常に大きいと思います。
「1000回潤んだ空」のとき、上松さんは愛美さんの歌入れをベタ褒めしておられましたが、きっと今回も大満足しておられるのではないでしょうか。
さすがに声優さんだけあって、声(歌)に感情を乗せるのは見事ですね。
この声は愛美さんの地声ではなく、香澄になりきって歌っているわけですが、その上で緩急や強弱もしっかり楽曲のコンセプトを理解して歌っていると感じられます。
この曲ではファルセットも美しく多用しており、非常にエモーショナルに歌い上げていますね。
そしてそれに加えて、他の4人のコーラスもいつもどおり美しいです。
こうした5人の声を聞くと、上松さんの、「ポピパの絆がこの曲を導いてくれた。」という言葉の重みが伝わってきます。
上松さんの渾身の楽曲と、ポピパ5人の見事なヴォーカルパフォーマンスによって、傑作が完成したと思います。
まとめとポピパの今後
今回の2曲も、ポピパの曲リストの中でも上位に来る、優れた楽曲になったと思います。
個人的には、「Returns」が「1000回潤んだ空」に続く名曲になったという予感に満ちています。
どちらも早くライヴで見てみたいですね。
恐らくメットライフドームでのサイサイとの対バンライヴで、この2曲とも披露しているのではないでしょうか。
事前の確認はせずに、映像化、ブルーレイ化をひたすら待って、この目で確認したいと思います。
間違いなくすばらしく盛り上がったのではないかと、僕は期待のうちに確信しています。
そして、ポピパは今後もいろんな活躍が期待されます。
まずは、Animelo Summer Live 2019 -STORY-出演決定ですね。
今回は8月30日にロゼリア、9月1日にポピパがアニサマ出演となっています。
さいたまスーパーアリーナで、2バンドとも圧巻のステージを見せて欲しいと思います。
そしてあのファンミーティングが規模を大きくして帰ってきます。
Poppin’Party Fan Meeting Tour 2019!と題して、9月から10月の間、名古屋、大阪、福岡、札幌、東京の5箇所を回ります。
ポピパの5人が全員揃うのは東京のみということですので、ぜひとも東京の分を前回同様映像化お願いしたいと心から思っています。
そして、7月31日には、Poppin’Party×SILENT SIREN「NO GIRL NO CRY」シングルリリースです。
すでに、配信シングルとして「NO GIRL NO CRY」がリリースされていますが、今回はCD化となっています。
内容はというと、配信済みのポピパVer.とサイサイVer.の2曲に加えて、ポピパ×サイサイのコラボ曲が入るそうです。(それプラス各3曲のインストゥルメンタル)
そして、付属のBlu-rayには
・「NO GIRL NO CRY」MV
・「NO GIRL NO CRY」MV Making
・Poppin’Party×SILENT SIREN特別インタビュー映像
と、非常にそそられる内容の映像が入っているようです。
これは、買わないとダメなやつでしょう。
現在、アニメの2期が終わったばかりで、またいずれ3期もあることが発表されていますから、ポピパの活動は当分安泰で続いていくことでしょう。
また、ブシロードの木谷社長のことですから、また新しい企画を考えることも予想できます。
まだまだ伸び代たっぷりのポピパと言えるでしょう。
唯一の懸念材料があるとすれば、ポピパメンバーの働かせすぎで、脱退者が出てしまうことでしょうか。
長期の視点で上手に彼女らが活躍、成長できるように見守りつつプロジェクトを拡大していってほしいです。
キラキラな5人の活躍を見て、青春の疑似体験が出来ています。
在宅バンドリーマーとして、CD購入で応援していきたいと思っています。
現場は、真のバンドリーマーの皆さんにお任せします。
よろしく!!!