2016.12.7 BanG Dream! プロジェクト発表会
Poppin’ Party登場
日本放送アナウンサー、吉田尚記氏の司会のもと、バンドリ!のプロジェクト発表会が2016年12月7日、池袋サンシャインシティ噴水
この様子はAbemaTVで生配信された。
まず、Poppin’ Party(ポピパ)のメンバー5人が紹介される。
アニメ、ゲームのキャラクターの中の人が実際にバンドを組んで演奏する、こういうのは他ではない。
それに関して愛美さんは・・・
「ガチで・・演奏するということで・・・大変です!!」
メンバー5人「ははははは」
なんとものんきな雰囲気で応えているが、ほんとはめちゃくちゃ大変に違いない。
吉田氏はこんな感じで説明している。
作品の世界観そのままに実際に楽器の演奏をしながらライヴパフォーマンスを行なうという前代未聞のプロジェクト。
当然声優としてキャラクターの声を当てているが、それだけじゃなくて楽器演奏もしていると。
ぶっちゃけ普通の役の何十倍も大変ですよね。
やっててほんとにできるのかな、って思ってるとだんだんすごいクオリティになってきて、とうとう今年に入ってからはアニサマ2016-刻-さいたまスーパーアリーナでのライヴをやり、着実にファンを増やしながら、先日11月13日にはTOKYO DOME CITY HALLでもワンマンライヴを開催し、満員御礼の大盛況でございました。
まさに大ブレイク前夜という感じです。
アニメ放送直前と言うのもあり、盛り上がってきてる状況だ。
しかし、本人たちはけっこうあっけらかんとしているように見えるのがおもしろい。
軽く他人事のような、本当にこの人たちは努力してるのかな、と思わせるところが一つの作戦なのだろうか。
それとも完全に天然でそう振舞っているのか。
スタッフからのプロジェクト内容紹介
続いて、アニメの製作プロデューサーの武次茜さんが登場。
けいおん!のスタッフに女性が多かったのと同様、ここでも女性が活躍しているようだ。
普通の女子高生がバンドに出会い、今までの日常がキラキラしていくようなストーリーをアニメを通じて描けたらいいなと。
等身大の女の子のかわいい日常を描けたらいいなと思ってます。
あと、アニメを13本見終わった後に、キャストの皆さんのライヴに足を運びたいな、と思ってもらえるような作品作りができたらいいなと思いながら鋭意製作をさせていただいてます。
あれ、どっかで聞いたことあるぞ・・・け い お ん ! ?
ライヴ云々に関しては違うけど、女子高生がバンドと出会って、日常が輝きだす、ってのはほぼけいおん!のパクリリスペクトのようだ。
僕は設定としては、全然文句はない。
けいおん!が再び別の形で体験できるとすれば、それだけでラッキーだとさえ思う。
それから三森すずこさんをはじめ、他のキャストが発表されたあと、音楽プロデューサーの上松範康氏(Elements Garden)とブシロードミュージックから、音楽制作プロデューサーの安井和花子さん登場。
ここでの上松氏のバンドリ!に関するコメントの一部は別記事バンドリ!Vol.2に書かせていただいている。
さらに、コンポーザーとして成長しているバンドに曲を書くことについて問われた上松氏はこう述べている。
僕自身が高校時代にバンドを組んでいて、ドラムをずっとやっていたんですよ。
なのでドラマーになりたいという夢があったんですが、ここに夢をかなえられる人たちがいる、と思ったらすごい燃えてきちゃって、コンポーザーとしてもそうなんですけど、青春を取り戻すみたいな感じで、みんなに青春を突き抜けて欲しいな、という気持ちになりました。
自分の夢と重ねて彼女らを見てるので、あのような鬼畜な楽曲ができるんだな。
そう考えると、その夢をもっともっとでかくするために、より鬼畜になってほしいと願います。
2曲のアニメ主題歌シングルのリリース発表
そして、アニメ放送開始にあわせて、2曲のシングルリリースが発表された。
オープニングの「ときめきエクスペリエンス!」とエンディングの「キラキラだとか夢だとか ~Sing Girls~」だ。
愛美:「ときめきエクスペリエンス!」について
サビはなんと5人全員でバーンと歌ってるんですけど、もー、すごいー、なんだろう、まさに今のポピパの勢いを表すかのような勢いのある楽曲になっていて、とても力強い未来に向かった曲なので、もうぜひこれを聴いて高揚していただけたらな、と思います。
あがります!!
西本:「キラキラだとか夢だとか ~Sing Girls~」について
エンディングは、「走り始めたばかりのキミに」と同じで、みんなそれぞれソロの歌い分けがある楽曲でして、「走り始めたばかりのキミに」に負けないぐらい、ポピパ史上最高ぐらいの青春感あふれる楽曲になってます。
オープニングと同じく疾走感のあふれる曲になっているのでこちらもぜひお楽しみにしていただければな、と思ってます。
吉田氏:
考えてみれば声優さん5人でバンドやってるってことは5人全員がちゃんと声が出てるって、そんなバンドって日本中でそんなにないわ。
確かにそうなのである。
声優さんは概して歌がうまい。
そしてそれぞれが楽器をもち、演奏しながら全員が歌える。
これは今後、他にはない特徴として大きな武器になっていくだろう。
当日12月7日発売の3rdシングル「走り始めたばかりのキミに/ティアドロップス」について
伊藤:この日に発売された「走り始めたばかりのキミに」について
メッセージ性がすごくあるというかそんな曲だなあと思っていて、歌詞もひとつひとつ見て、ああっ、て思ってもらえたらなと思います。
それとあと、初めてですね、多分、メンバーの歌い分けがあって、かつ、間奏に演奏のほうでもソロ回しがあるので、メンバーの魅力をみなさんにたっぷりお伝えできる曲だね、と思います。
吉田氏:
その分、演奏するのにそれだけの気合が必要なはずですけどね・・・。
伊藤:
(一点の曇りもなく)いります!!!
特に伊藤さんはこのプロジェクトで初めて楽器に触れた人なので、特に気合が必要だろう。
またメンバーの歌い分けもこの曲の質を大きく高めていると思うので、確かにメンバー一人ひとりの魅力が伝わるいい曲となっている。
大塚:「ティアドロップス」について
そうですね、こちらの曲は、ポピパの中では珍しくハードな曲になってるんですけど、意外と楽器のほうはシンプルな部分もあって、だからこそみんなの気持ちが合わないとね、演奏なかなか難しい曲だったりもするので、聴き所は全部!全部隅々何回もリピートしてください!
楽器のほうはシンプルって言っちゃってるのには驚かされる。
大塚さんはこのプロジェクトでエレキを弾き始めたにも関わらず、すでにアグレッシヴなステージングや、ギターを顔で弾くなど、なかなか堂に入っている。
そして一番大切な、みんなの気持ちを合わせる、そんな努力もこの曲の出来栄えに反映されているのだ、と改めて感じさせてくれる。
ここで3rdシングルCD「走り始めたばかりのキミに/ティアドロップス」の初回限定盤にFirst☆LIVE Sprin’ PARTY 2016!の映像がついてくる、ということを、三森さんがテレビショッピングのように宣伝する、という小ネタを挟みつつ、話題は次の2月5日に行なわれる、3rd☆LIVE Sparklin’ PARTY 2017!について移る。
2月のライヴ、Sparklin’ PARTY 2017!への意気込みについて
大橋:
アニメが放送中にライヴをやらせていただくということで、よりキャラクターとリンクしたライヴができればいいなあというふうに思っております。
前回のライヴから3ヶ月くらいしか経っていないということで、その中でも皆さんに成長を見せられたらいいなと思っております。
はい、楽しみにしててください。
吉田氏:
大橋さんはもともとちょっとドラムをやってたのでドラムを叩くのが好きなんですよね。
大橋:
ドラムは大好きです、聴くのも叩くのも好きです。
吉田氏:
それで、叩いているとき自分で全部笑顔になってるの、気付いてます?
大橋:
ああーー!そうですね、なんかうれしくて笑ってるのか、わあああってなって(意味不明wおそらくいっぱいいっぱいになってってことじゃないかと思われます)笑ってるのか、ちょっとほんとに紙一重なんですけど、はい、基本は楽しいです!
大橋さんはドラムを叩く時、真剣さと、笑顔を見事に両立させている。
非常にテクニックのいるパートが多いにも関わらず、いつも楽しそうにプレイしているところは最大の特徴だと言えるだろう。
3rdライヴではよりキャラクターとリンクしたライヴをやりたいとのことだ。
アニメを見終わった今、3rdライヴのブルーレイがいつ発売になるか待ち遠しくて仕方ない。
あと、ドラムセットを降りると、いつものへごへごした話し方に戻るのが、とても微笑ましい。
Poppin’Partyのミニライヴ
記念撮影の後、ついにPoppin’Partyのミニライヴだ。
彼女らが出てくる前に吉田氏はこのように説明した。
今日、他のイベントとほんとに違うのは、音源をかけて歌ったりするっていうアイドルだったりとか、もしくはほんとは飾りで楽器を持ってますって人たちと違って、全部マジで調整しないと演奏は出来ないわけですよ。
あと、楽器やったことある人だったらわかると思いますけど、例えば指の状態から気を使わなきゃいけないんですよ。
ちょっと指の先怪我しちゃったら演奏が出来ないとか、そういうのもあったりするような挑戦をこれからしていくわけですよ。
もうすでに何回かライヴやっただけでもすごいですけど、これから本格的にアニメが始まるので、アニメが始まって大きなことになると、本当に普通のプロでもハードルが高いようなことを、声優さんをやりながらみんながやるということになっております。
だから今日ここでやったのって、ちょっとした、「俺、あの池袋のライヴ見てたんだぜ」って自慢できる日が来る可能性があるような機会に皆様今日お越しいただいております。
とても素敵なイントロダクションだ。
さすが、吉田氏、わかっておられる。
楽器をやったことのない人にとっては、バンド演奏にはどんな準備が必要か、とか、音のバランスをとるためのリハがどれだけ必要か、といったことはあまり関心ないかもしれない。
そういう人にもわかるように彼女らがどれだけ真剣に、本気で臨もうとしているのかを説明してくれた。
吉田氏、グッジョブ!
そしてポピパのメンバー登場、それぞれ楽器を持つ。
スタッフが事前にセッティングをやったようだ。
吉田氏:
演奏始まったらそこからはね、お客さんがいたら、プロの演奏と一緒ですから、ストップできませんけど大丈夫ですか?
愛美:
なんでプレッシャーをかけるんですかー!!
吉田氏:
だってこのイベントの、作品の見所、そこだもん。
そして、ライヴが始まる。
一曲目はティアドロップス。
これが問題作となってしまった。
AbemaTVによる生配信の音のバランスがかなりひどくて、残念な放送になってしまったようだ。
確かにバランスが悪すぎる。
楽器の音が小さすぎて、歌のマイクがでかい。
特に大塚さんのハモリの声がでかく聞こえすぎて、ちょっと壊滅的だ。
口の悪いネット民たちはここぞとばかりにひどいコメントを多発。
どこに原因があるのかははっきりとはわからないが、このような動画が残ってしまって個人的にはすごく残念だ。
いろいろ声を拾ってみると、現地ではそんなにひどくは聞こえてなかったみたいなので、配信側の音響の問題なんだろうか。
少なくとも、噴水広場に集まったバンドリーマーの皆さんが大いに盛り上がってたのが唯一の救いだ。
2曲目、Yes! BanG Dream!だ。
こっちは楽器の音が小さいくらいで、大きな問題なく見て楽しめる。
バンドリーマーの皆さんのコールも完璧だ。
非常に盛り上がるし、改めて楽曲の良さを感じられる。
伊藤さんのタンバリン、かわいすぎます。
そして3曲目が、走り始めたばかりのキミに、だ。
今度は機材にトラブルが。
イントロのアルペジオ、愛美さんは歌いだすが、大塚さんのギターの音が出てない。
愛美さんが、大塚さんの方を見ると、大塚さんは「そのままやれ」と顔で指示。
愛美さん、不安げな表情のままイントロの歌の部分が終わると、大塚さんのギターが聞こえてきた。
そこからは持ち直して、何とか曲をとめることなく続行して見せた。
この曲は全員のメンバーにソロパートがあって、演奏しながら歌うのが見所の一つだ。
伊藤さん、大塚さんは演奏少な目なところで、きちんと歌い上げて見せた。
ところが、西本さんはマイクの音が異常に小さく、すっごい小さい音にしかなってなかった。
もともと細いキャラ声なのも手伝って、とても残念だ。
それを見てか、次の大橋さんは、かなり声を張って歌いだすが、今度はでかすぎて、慌ててちょっと抑えるという、マイクの音量がばらばらという問題にも直面。
しかし大橋さんはそんな中でも、複雑なドラムを叩きながら見事に歌いきって、一気に歌えるドラマーとしての株を上げた。
イントロでは一体どうなるのか、と思ったが、見事にリカバーして最後まで演奏して見せた。
また一つ修羅場を超えたのである。
演奏終了後、噴水広場は歓声に包まれた。
愛美さん:
汗だくだー!(と言って終始笑顔)
吉田氏:
ここは普通のバンドがやっても難しい音響環境だと思うんですよ。
愛美さん、ここで歌ってみてどうです?
愛美:
いやあ、実はわたしここの噴水広場で、こうやって歌うのがあこがれだったんですよ。
なんでほんとにうれしくて、かみしめながら歌わせていただきました。
ほんとに皆さんのおかげです、ありがとうございます!
吉田氏:
大塚さんはめっちゃ髪振り乱して、ギタリスト!って感じで。かっこよかったです。
大塚:
前が見えなくて、どっちに振ったら顔見えるかな、ってがんばってました。
演奏して気持ちよかったです。
ほんとうにたくさんの皆さんに集まっていただいて、最高の思い出になりました。
吉田氏:
西本さんも難しいベース弾き終わった曲と曲の間で、かっこよく、シャーってネックのとこタオルで拭いてるんですよね。
ほんとに演奏してるわー、みたいな感じでしたけど。
西本:
こんなに360度、上から下からなんかほんとにたくさんのお客さんに囲まれて、演奏するの初めてだったので、全方位のどの角度にも楽しいのが伝わるように全力で演奏しました。
吉田氏:
大橋さんのドラムを横から見ていた上松さんが、僕の耳に寄せてきて、「ペダルのキックの足がかっこいいよね」って言われてましたよ。
大橋:
ええー、うれしい!
(ここでの演奏について)なんかつむじまで見られながらドラムを叩くっていうのが初めてですし、なんかまた久々に電子ドラムで演奏することが出来てまた新しい感覚を味わいました。
吉田氏:
伊藤さんは演奏してて、いかがでした?
伊藤:
そうですね、なんか皆さんに包まれながら演奏してるな、ってすごい実感があって、あと、個人的にわたしアイドルおたくなので、やっぱここは聖地だなと、わたしもすっごくうれしくてかみしめながら演奏させていただきました。
そして最後にブシロード木谷社長が登場して一言。
いや、ちょっとね、このバンドリ!プロジェクトに関わり始めて、普通の歌唱より、場所とか音響とか機材とかにものすごく左右されちゃうんで、今日ちょっとやりづらかったんじゃないかな、と思うけどね、最後までよくがんばっていただいたな、というふうに思います。
笑顔でうなずくメンバーたち。
プロジェクト発表会in AbemaTVでのミニライヴについてまとめ
このAbemaTVで放送された動画だけを切り取って見ると、多くの人にとって、レベルが低い、と感じられるのかもしれない。
確かに、音響バランスの面で特に、非常に聞きづらいのは確かだ。
しかし、僕は前向きにとらえたい。
まず、ここ噴水広場は、吉田氏や木谷社長が後でフォローをいれるほど、音響環境に関しては恵まれていない場所だった。
でも、彼女らはしっかりと最後までやりきったのである。
いったん止めてもう一回、と言いたくなる状況も乗り越えて見せた。
このような修羅場を超えた彼女らは、いっそうバンドとして成長していけるはずだ。
また演奏後の彼女らのコメントにも注目して欲しい。
そのような場所や機材への恨みつらみをこぼした人は一人もいなかった。
むしろ、ここで演奏出来た喜びや幸せを口々に語ったのである。
僕だったら、なんか言い訳の一つでも言いそうだが、彼女らは違った。
プロとして、今与えられている環境で最善を尽くしたのである。
この姿勢には胸が熱くなる。
そしてもう一つ、音響バランスが悪かったり機材の不調などの問題からわかるのは、彼女たちが本当に演奏している、という事実だ。
カラオケを流して、当て振りで歌えば、こんなトラブルはほぼほぼ起きることはないだろう。
しかし、木谷社長が述べたように、場所、音響、機材に左右される、本当の生演奏を彼女たちはやっていたのだ。
生の演奏、ライヴだからこそハプニングは生じうる。
それを乗り越え、そして楽しめるようになるとき、そのバンドは本物になっていけるはずだ。
こうしたことがはっきり見えたことで、いっそうPoppin’Partyを応援したい気持ちが強まった。
ポピパのメンバーは既にTOKYO DOME CITY HALLやさいたまスーパーアリーナできちんと演奏できるポテンシャルは既に持ち合わせているのだ。
それらの会場では素晴らしい演奏を聴かせてくれている。
でも僕は時々このミニライヴも見返している。
これを見るとき、彼女らの原点や、バンドを心から楽しんでいる様子を再発見できるからだ。
環境の悪いところでも、お客さんがいる限り心を込めて演奏しているポピパがこれからどれだけ伸びていくのか楽しみでしょうがない。
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