豊崎ワールド全開 いやしとほっこりの3rdコンサート The key to Lovin’

豊崎愛生とは





豊崎愛生といえば、けいおん!けいおん!!平沢唯ちゃんである。

 

というのが僕の答えだ。

 

もちろん声優として、いろんな作品にキャラクターとして参加しているのだが、僕の中では、豊崎さんは平沢唯そのものであり、それ以外はあまりよく知らない。
僕がアニメや声優に引き込まれるきっかけを作ったのは、けいおん!という作品である。
彼女がその作品の中の放課後ティータイムとして出演したライヴイベント「COME WITH ME」で衝撃を受けた僕は、それ以来豊崎さんにお礼の気持ちを込めてアルバムとライヴブルーレイは必ず購入することにしている。

 

そして、今回3rdコンサートThe key to Lovin’のブルーレイを購入できたので、昨晩鑑賞することができた。
僕のような在宅ヲタのおっさんにとって、ライヴの商品化が待ち遠しくて仕方ない。
現場に行けない分、自室のテレビで鑑賞するのがもっぱらの幸せだ。

 

で、鑑賞したのだが、非常に良かったので、つい記事にしたくなった。
彼女は声優、やアニメという範囲以外でももっと認知されるべきアーティストだと僕は強く思う。

3rdコンサート The key to Lovin’

このコンサート作品は今回のツアーファイナルの中野サンプラザでの公演をパッケージ化したものだ。
1stツアーの初の公演がここ中野サンプラザだったそうで、思い入れはたっぷりだそうだ。
3rdアルバムを引っさげて行なわれたこのツアーは全国6箇所を回っている。

 

そして今回のコンサートのテーマは「おさんぽ」ということで、歩く、ことに関連した楽曲が多くセットリストに組み込まれていたりする。
よく、ツアーを駆け抜けてきた、という言い方があるが、豊崎さんらしく、ここはのんびり歩いてきた、という感じで、まさに豊崎ワールドである。

 

一曲目は3rdアルバムのオープニング楽曲でもある銀河ステーション
うれし楽しそうに踊りながら歌う豊崎さん。
もう見てるだけで幸せになれます。

 

お客さんももう豊崎ワールドの楽しみ方をわかってるようで、みんなおとなしく座ってサイリウムだけ振って曲にノッています。
MCで豊崎さんが「みんなかしこまって・・・」と言って笑いを誘っていたが、座ってコンサートを楽しむように過去のコンサートを作ってきた豊崎さんにあわせてるだけですよw
MCがとても自然で、友達に話しかけてるような豊崎さんがいい
また、お客さんもそれにしっかり応えてるところが、別の意味での会場の一体感となり、見ててとても和みます。

 

ここで今回のテーマ、おさんぽについて語ってますが、ツアーファイナルだけど、気負わず、のんびりいこうとする豊崎さんにほっこりさせられます。

 

次は、シャムロックぼくを探して、と続きます。
お客さんは静かに緑のサイリウムで応援しています。
そして終わると拍手
ほんとに豊崎さんの公演は、ライヴというよりコンサート、っていう雰囲気がぴったりである。
MCにもお客さんは静かに耳を傾けてる。
とても礼儀の正しいマナーのいい人たちだ。

 

ここからバラードコーナー。
タワーライト、ポートレイト、シロツメクサ。

 

東京タワーについてのトークからのタワーライト
アルバムを聴いたときにはあまりイメージがわいてなかったのだが、東京タワーの下での町並みについて歌ってたのだ。
それを聴いてからまたよく聴くと、とても素敵な曲だって改めて感じられた。
徳島から出てきて、今東京で暮らしている豊崎さんの感情を思うと、一層引き込まれる歌だ。

 

続いて、ポートレイト
これはアルバム中でも際立ってたバラードだ。
こうして生バンド演奏に乗せて歌い上げる豊崎さん、素敵だ。
さすがに声優さんだけあって七色の声を持っておられる。
サビの声を張り上げるところなんて、とてもいい声だ。
大サビでもまた表現力豊かである。
声優だからなのか、もともと歌がうまいのかわからないが、聞こえて来る声の表現は、もはやシンガーだ。
いや、最近は棒のように歌うシンガーもどきが多くなっている昨今、もはやシンガーを越えていると言っても過言ではないかもだ。

 

そして、2ndアルバム収録の名曲シロツメクサ
ヴォーカル先導のイントロもきれいに決めて、優しく歌い上げていく。
バックバンドの完璧な演奏の上に美しく心をこめて歌っている。
途中の切ないパートは、こっちまで切なくなってくる。
感情を込めて歌っているところはこっちの感情も強く揺さぶってくる。
MCのあの気の抜けた気負わない語りとは全く別人だ。
このスイッチの切り替えも彼女の魅力である。

 

バラード3曲終わった後、よだれ虫楽団による余興のようなおさんぽの唄
よだれ虫楽団とは、バンドメンバーが前に出て結成されたグループということだ。
それぞれピアニカやトライアングル、タンバリン、zo-3ベース(かな?)を持って超アコースティックな楽曲を演奏する。
演奏もアコースティックで良いし、豊崎さんののんびりした歌いっぷり、最高である。
口笛がうまく出なかったときの豊崎さんの表情は最高だ。

 

続いて、またかっこいいバンドサウンドに戻って、名曲トマトを披露。
歌詞もとてもいいし、曲もとても楽しい。
ささやくような低い声の豊崎さんもいいし、サビでの体を揺らしながら歌う豊崎さんもいい。
この曲でも「ゆっくりと歩いていこう♪」「焦らないで歩いていこう♪」と歌っている。
非常にノリが良く素敵な歌だ

 

そしてちょっと静かなまたも名曲ほおずきを披露。
風景が脳裏に浮かぶような、これもまた素敵な曲である。
この曲を感情たっぷりに歌い上げる豊崎さんも魅力にあふれている。
声の出し方が他の曲とまた違う。
異なる声色で歌い上げる豊崎さん、どんだけ声の引き出しを持っているんだ。

 

ここで豊崎さんがお客さんと一緒に歌おうと、一緒に声を出そう、とお誘い。
1stアルバム収録の、これまた名曲、春風SHUN PU
待ってましたとばかりにお客さん、いっせいに立ち上がる。(映像で見る限り、多分このコンサート初のスタンド状態と思われる。)
名曲を歌い上げる豊崎さん、立ち上がってサイリウムで曲のリズムに合わせるお客さんたち。
すごく一体感を感じる瞬間だ。
そしてサビで、「次はみんなの番、声聞かせて!一緒に!」の豊崎さんの掛け声と共にみんなで大合唱

 

1stコンサートでこれを見たときは、とても感動したものだが、今回もいいぞ。
みんな歌詞をしっかり準備してきてるんだろうな。
歌詞に迷いはなく、最後の締めのタイミングもばっちりである。
打ち合わせをしてたかのような、見事な合唱だった。
すばらしい大合唱に心から感謝する豊崎さん。

 

ここからロックンロールパートが始まる。
このパートはもはやコンサートではなく、ライヴだ。

 

「まずはこれから!」

 

ロックンロールライヴパート一曲目は恋するラヴレター
これは正直アルバムの中では、ちょっと浮いてる気がしてた。
そして作曲者ローリーさんの掛け声が、ちょっと余計かなって思ってたのだ。
しかし、このライヴで、僕の評価は一変。
ローリーさんの掛け声のところを全てお客さんが完璧にコールしてる!
こんなに盛り上がる曲だとは。

 

ちょうど水樹奈々さんのライブで、西川さん不在で革命デュアリズムを歌ったとき、西川さんパートをお客さんたちが見事に歌ってデュエットが完成していたときの感動を思い出した。
同じように、豊崎さんのファンも見事な対応力を示してくれた。
さっきまでかしこまって座って静かにコンサートを鑑賞していたお同じ客さんとはとても思えない。
盛り上げるときは、見事に盛り上げる、礼儀正しい素晴らしいお客さんたちだ。

 

ここでバンドメンバー紹介があり、続いてロックパート2曲目は2ndアルバム収録のオリオンとスパンコールだ。
この曲でもお客さんのレスポンスは最高だ。
予習ばっちりだ。
見事に対応して楽曲を豊崎さんとともにみんなで作り上げている。
こういうのを見ると、ほんっとに現場に一度は行ってみたいと思わずにはいられない。

 

そしてこのノリのまままたも名曲、叶えたまえ
この曲もロックテイストあふれる非常にいい曲だ。
バラードを歌うのとはまた違う声を披露する豊崎さん。
いつもの細い声ではなく、力強い声だ。
そして、観客に語りかけるように楽しく踊りながら歌っている。
見てるだけで楽しい。
僕もサイリウム振りたい・・・。

 

ここで少しMCでほっこりさせてくれる。
この楽曲とトークのギャップが非常にいい。

 

そしてライヴもラストスパートに突入。

 

次はまたも名曲Uh-LaLa
これも非常にいい曲だと思ってたけど、このライヴでまた輝きを増した。
「ウーラーラ♪」と「かもんかもんかもんだーりん♪」ここがお客様パートになるとは想像もしてなかった。
この曲も、お客さんの参加でぐっと魅力が増した気がする。
すばらしい曲だ!

 

つづけてピアノのイントロと共に名曲ディライト
切ない別れの曲だけど、心の中にはずっと一緒にいるというポジティヴな気持ちを歌い上げている。
それを素敵に歌い上げる豊崎さん。
ライブが終わりに近づいてるのもあって、僕も切ない気持ちになってきた

 

MCでも豊崎さんも同じような気持ちになったようで、涙が出そうになったって言ってました。
ほんとに感情を揺さぶってくれるいいコンサートだ。

 

そしてあっという間に本編ラスト。
ライブが出来ること、アルバムが出せることを奇跡と表現し、感謝の気持ちを伝える豊崎さん
いやいや、僕のほうこそ感謝してますよ。

 

ラストは3rdアルバムのリード曲でもあるクローバー
宝物と書いて「ゆめ」と読ませるこの曲も、やはり少しずつ進んできた歩みをこれからも自分らしく進んで行こうというポジティヴな歌だ。
この曲を歌う豊崎さん、少し感情が高ぶってて目を潤ませながら歌っている
時折、声が不安定になってるところで、あ、やばいってのがわかる。
それだけ感情を込めて歌っているのだ。
こっちまで目が潤んできてしまう。
しかし、豊崎さん、最後までしっかりと歌い終え、気持ちをみんなに伝えてくれた。
よくやったよ、豊崎さん。

アンコールパート

アンコールの声に応えて出てきた豊崎さん、かわいい
29歳とはとても思えない。(この時点で)

 

アンコール1曲目は2ndアルバム収録の名曲、music
とても軽快なノリの楽曲で、豊崎さんは楽しそうに踊りながら歌っている。
楽曲の良さはもちろんのこと、もうかわいらしくて仕方ない。
見てるだけで癒される

 

アンコールに深々と頭を下げて感謝する豊崎さん
お客さん、スタッフに感謝している。

 

そして次の曲は、ツアー中の出来た新曲。
おさんぽにかけた楽曲、walk on Believer♪
初めて聴いても、サビが非常にキャッチーですぐに覚えられる。
初めて聴くので、特に声に注目して聴いてみた。
やはり声の出し方がとても素敵だ。
やわらかいほんわかしてるのだが、強い高い声も出せる。
また、この曲ではきれいなファルセットも聴かせてくれる。
とてもいい曲だ。

 

アンコール3曲目は2ndアルバムより、超名曲、letter writer
LiSAの楽曲などで有名な田淵智也さん(UNISON SQUARE GARDEN)による楽曲だ。
牧歌的なゆったりとした気持ちよく聴ける楽曲だ。
まさに豊崎さんにピッタリの楽曲だ。
豊崎さん気負わず、楽しそうに歌ってくれる。
この曲もサビは「歩こう♪」で、このコンサートのテーマにも合った選曲だ。
ていうか、豊崎さんの楽曲には走る系はないのではないか。
全部、ゆったり歩いてきたのが豊崎さんの歩みだ。
そこが彼女の魅力なのだ。(少なくとも僕にとっては)
そして後半の合唱もとてもいい雰囲気だった。
いや、グッと来るコンサートだ。

 

「あっという間だったな」と素で語る豊崎さん。
ファイナルは次に進むための一歩という気持ちを込めてラストの曲へ。

 

最後は一千年の散歩中。
最後まで笑顔でいたい、と言って楽曲スタート。
不思議な魅力のある曲だ。
この曲も静かに歌い始める曲だが、サビでは強く歌い上げる歌だ。
目を潤ませながらも一生懸命笑顔で歌う豊崎さんが素敵だ。
途中のピアノのみの演奏にあわせて歌うサビには鳥肌が立ってしまう。
アウトロで会場に深々と頭を下げて回る豊崎さん、それに対して送られるお客さんの惜しみない拍手
感動的なシーンだ。

 

そしてバンドのメンバーと共にご挨拶。
お客さんの拍手がバンドメンバーにも温かく贈られている。
そして豊崎さんが肉声で感謝の言葉。

 

感動的なコンサートが幕を下ろした。

ダブルアンコール

もう一回!もう一回!、の声に応えて、豊崎さんひょっこりステージ袖から現れ、会場は大拍手に包まれる。

 

もはや豊崎さん、何かを言おうとするが言葉にならない
もう一回クローバーを披露。

 

もう歌いだしから、豊崎さん涙で声が震えてうまく歌えてない
そこだけでも僕はウルウルしてたのに、それをサポートするようにお客さんたちが合唱してるのだ。
もう、なんて感動的なんだ。
途中、何度も声を詰まらす豊崎さんを応援するかのように、お客さんたち、最後まで合唱でサポートだ。
そしてついに歌いきった豊崎さんに会場から割れんばかりの拍手が。

 

いやいや僕からすると、豊崎さん含め、お客さんたちにも拍手を送りたい気持ちだ。
とても素敵なひと時をみんなで作り上げてくれた。
まさに、豊崎さんの言う奇跡という言葉はこのためにあるのではないだろうか。
会場みんなで作ったミラクルでコンサートは終わった。

まとめとおすすめポイント

いやいや、今回もいいコンサートだった。
豊崎さんの温かさがにじみ出る素晴らしい2時間、たっぷり楽しめた。

 

このコンサートの成功にはやはりバックバンドの生演奏が大きく貢献していると言えるだろう。
ギター、バンマスの平井さんを初めとして、豊崎さんのコンサートではお馴染みのメンバーがしっかりとした演奏を聴かせてくれる。
ブルーレイでも、非常によく聞こえるのだが、現場ではもっと迫力があるのだろうな、とうらやましく思う。

 

そして、やはりお客さんたちの存在も欠かせない。
ほんとに映像を見る限り、礼儀正しい、真の豊崎ファンが来てるんだろうなと感じることができる。
1stコンサートでは、立つのか座るのか、迷える部分があったようだが、今回はその辺のメリハリがあり、お客さんもそれをわきまえて、見事なオーディエンスとして参加したように見える。
コールもばっちりで、盛り上げるところはばっちり気合入れて参加してくるところが、羊の皮をかぶった狼のようで、非常に頼もしい。
お客さん込みでこのコンサートは完成したといってよいのではないだろうか。

 

豊崎さんのアルバムは、いつもさまざまなアーティストからの楽曲の提供を受けて、偏ってないので、ヴァラエティに富んだ良曲であふれている。
その辺が、他の声優アーティストとは一線を画しているのではないか、と思われる。
そのような様々な音楽を彼女の持つ7色の声で見事に表現しているところに僕は強く惹かれている。

 

当初はけいおん!のロックテイストの唯ちゃんを期待したりしてたのだが、あれは豊崎さんの魅力の一部分であって、本当はこんなに引き出しの多いヴォーカル能力を秘めているのだ。
これからも、ずっと活動を続けて、いいアルバム、いいコンサートを生み出して言って欲しい。

 

あと、最後になるが、この豊崎さんのアルバムや楽曲たちが、主に声優、アニメファンの間だけでしか認知されてないのが非常にもったいない。
なんとか一般にも人気が広がって欲しいと思うのは僕だけだろうか。

 

そんな日を夢見てこれからも応援していきたいと思うし、一人でも多くの人がそのような気持ちになってくれることを願っている。

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