バラエティに富んだ、Poppin’ Partyならではの8thシングル クリスマスのうた c/w B.O.F / キミにもらったもの

まだまだ止まらない バンドリ!プロジェクト邁進中





2017年8月21日(月)、ついにPoppin’ Party(通称:ポピパ)は4thライヴ『BanG Dream! 4th☆LIVE Miracle PARTY 2017! at 日本武道館』を成功させました。

 

そしてその直後、9月20日にはポピパ7枚目のシングルTime Lapseをリリース。
オリコンウィークリーチャートで、自身最高位第6位を記録しました。
このシングルTime Lapseに関しては、シングルレビュー、武道館ライヴレビューの記事でそれぞれ熱く語っていますので、読んでいただければうれしいです。

 

僕的には、非常に力の入ったシングルだと思っています。
表題曲Time Lapseだけでなく、カップリングの八月のif / 夏のドーン!も合わせて、バラエティに富んだポピパらしい楽曲たちです。
ロゼリアはほぼ一貫して、ゴシックなメタル風のロック、というくくりで楽曲をリリースしていますが、それに対してポピパの魅力は様々な種類の楽曲を演奏しているということになるでしょう。

 

そして今回も、またポピパの新たな魅力を加える3曲がシングルとしてリリースされました。
また、喜ばしいことに、このシングルの初回限定盤には、予想より早く4thライヴ『BanG Dream! 4th☆LIVE Miracle PARTY 2017! at 日本武道館』のブルーレイが付属されることになりました。
4thライヴの映像化は、来年の春くらいまで待たないといけないだろうと思っていましたが、なんと、年内に鑑賞できるとは、在宅バンドリーマーとして狂喜しております。

 

12月13日にリリースされた、8thシングルのタイトルは「クリスマスのうた」で、まさにこの時期に合わせた、愛と平和を歌ったかわいい楽曲です。
では今日は、このシングルのレヴューをさせていただきたいと思います。

Tr.1 クリスマスのうた

作詞:中村航
作曲:菊田大介(Elements Garden)
編曲:岩橋星実(Elements Garden)

 

作詞はいつものように原作者の中村航先生によるものです。
「1000回潤んだ空」以外は全て中村先生の作詞のため、ブレのないポピパの世界が描かれてとてもいいです。

 

作曲をしたElements Gardenの菊田大介さんは、今回ポピパの作曲は初参戦のようですね。
彼のサイトでは、「キャッチーで耳に残る王道的な楽曲作りを得意」としている、とありますが、まさに耳に残るポップな作品を作ってくれました。

 

タイトルは「クリスマスのうた」というあまりにも直球勝負でシンプルなものであるため、「夏のドーン!」に続いて、ボキャブラリーなさ過ぎ、という声が聞かれましたが、前回同様、香澄ならそんなタイトルつけるだろう、ということで収まってます。

 

ジングルベルのメロディをなぞったハンドベルから始まります。
今までにない特別感がありますね。

 

そして、キーボード、ベース、ギターがリフを刻む上に、メンバーの美しいコーラスが。
やっぱりポピパは、コーラスが良いですね。
全員、歌が上手ですし、声もきれいです。

 

ドラムが入ると、疾走感あふれる楽曲になります。
BPMは138ほどのそう速くないテンポなのですが、スネアの叩き方で非常に疾走感がでてます。
普通の8ビートでは、基本的には2,4拍目にスネアがくるのですが、この曲では全部の拍のウラでスネアが叩かれてます。
なので相当速いテンポ感が感じられますね。
この今までにないリズムパターンということで、これは大橋さんにとっても結構なチャレンジになるに違いありません。

 

また、主要なメロディをキーボードが彩っているので、伊藤さんもライヴでは結構頑張らなければならないと思われます。
そしていきなりツインギターもありイントロだけでなかなかライヴが期待できる作りになっていますね。
歌は、愛美さん、いつもと同様香澄になりきって、高音でしっかり歌いきっています。
やはり彼女の元気なキャラ声での歌が、ポピパの最大の魅力と言えるかもしれません。

 

しかし、彼女だけが魅力というわけではありません。
今回も、5人とも歌唱ソロパートありの楽曲になっています。
基本愛美さんの歌メインで十分満足ですが、曲に合わせてこういう全員でソロを分けて歌うのは、ポピパらしくてとてもいいですね。
楽しい雰囲気が伝わってきます。

 

大橋さん、西本さん、大塚さん、伊藤さんでBメロの1番と2番を順に歌っています。
そして、2回目のサビでは、伊藤さんががっつりとソロパートを歌っていますね。
というのも、この曲はスマホゲーム、ガールズバンドパーティ(通称:ガルパ)のイベント「HAPPY Poppin’ Xmas」と深く関連があります。

 

5人で初めて迎えるクリスマス。
みんなそれぞれ家族で祝うというみんなに対して、てっきりバンドでクリスマスを祝うのかな、と期待してた有咲(CV:伊藤さん)。
その思いを汲み取ったメンバーは、バンドでクリスマスライヴ&パーティーを開くことに。
いつもは、“めんどくせーな、みんなが言うんならしかたねーや”、のスタンスの有咲が初めてみんなと何かをしたい、と積極的に関わる、なかなか心温まるストーリーです。

 

そんな有咲の思い入れの深さから、有咲パートが増量したようですね。
歌詞も、

いつもだったら 照れくさすぎてね 歌えないの
(だけどね)
聖夜の魔法を借りて 大きな声でね
──ありがとう!ありがと!──
キミが世界 変えてくれたんだ!

といったもので、まさに有咲にぴったりの歌詞になっていますね。
とってもいいパートだと思います。
そして、それを歌い上げる伊藤さんの声、とってもいいですね。
サブに置いておくのはもったいない美声だと個人的には思いますが、いかがでしょうか。

 

あと、演奏面で言えば、今回もなかなか軽快でかっこよいギターソロがあり、大塚さんの腕の見せ所ですね。
また、ギターソロ後に続くピアノソロも、心地のよいメロディになっています。
そしてソロ後半のピアノとギターのユニゾンっぽい展開は、絶対ライヴ映えすると思いますね。

 

曲全体で言うと、上松さんの曲に匹敵するほど、なかなか凝った展開が見れるので、ポピパらしいいい楽曲になったと思います。

 

もちろん今回もCD音源の演奏はプロがやっていますので、ポピパのメンバーがいかに次のライヴでプレイして見せてくれるか、楽しみな楽曲となりました。

Tr.2 B.O.F

2曲目は、これまでと大きく違った楽曲に挑戦です。

タイトルは、B.O.F

作詞:中村航
作曲:DAIGO
編曲:宅見将典

 

作詞は、いつもどおり中村先生なのですが、なんと、今回の作曲はDAIGO、あの“ウィッシュ”のDAIGO、あの第74代内閣総理大臣の竹下登の孫のDAIGOです。
いったい何つながりかと思いましたが、この曲は「フューチャーカード バディファイト バッツ」のエンディングテーマ曲になっています。
ポピパ初のバンドリ!以外のタイアップ曲ですね。
そして、DAIGOさんはバディファイトオフィシャルファイター(何かよくわかりませんが、応援しているのでしょう。)らしいです。
そんな感じで、作曲を依頼されたのでしょう。

 

で、バディファイトとは何ぞや、と思いましたが、これは小学生に人気のカードゲームのようで、アニメ化もされています。
今回のがアニメ4期のエンディングテーマらしいです。

 

で、DAIGOさんの作曲ということですが、彼はBREAKERZといったバンド活動で有名ですよね。
ロックヴォーカリスト、だということは知っていましたが、僕は楽曲に触れたことはありませんでした。
それより、お茶の間でのバラエティタレントとしてはよく見かけていました。
で、彼の音楽性などは全く知らなかった状態で、なんとポピパの楽曲に作曲として関わると聞いて、ちょっと違和感を覚えましたね。
やはり、今まではElements Gardenの楽曲でポピパは慣れ親しんでいましたからね。

 

で、実際楽曲はどうかというと、非常にストレートなロック曲になっていました。
詩の方は、バディファイトの世界観が落とし込んであるようで、友情や絆がテーマになっているようです。
タイトルのB.O.F.は“Believe Our Future”の略語で、わたしたちの未来を信じろ、って感じでしょうか。
さすがにタイアップありきの楽曲になっているためか、ポピパにぴったり合った歌詞かというと微妙かもしれません。

 

そして、楽曲はとてもシンプルですね。
Elements Gardenの曲は、とりわけ上松さんの曲は、これでもか、と様々な展開を見せる、非常に凝った作りになっているのが大きな特徴と言えるでしょう。
そんな込み入りながらも、キャッチーなメロディで覚え易く、そして飽きさせない作りになっています。

 

それと比較するのもなんですが、とても普通の楽曲ですね。
ていうか、上松さんのほうが普通じゃない、といったほうが正しいのかもしれませんがw
なので、疾走感のある正統派のバンドロックの曲で、ポピパには珍しい、新しい楽曲と言えるでしょう。
上松さんので鍛えられてますから、この辺は余裕でライヴで演奏できるに違いありません。

 

で、見所をあげるとすれば、その一つはやはりメインヴォーカルを愛美さんと大塚さんで分け合っているところでしょう。
ちょうど、前の「八月のif」で愛美さんと大橋さんがデュエットしたように、今回は愛美大塚ペアで来ました。
こんな試みはとてもいいですね。
大塚さんも声は魅力的ですし、歌も上手ですから、こんな感じでフィーチャーしてあげるのはとても良いアイディアだと思います。

 

そしてもう一つは、2番のサビのあとの愛美さんパート

Dreamers! Go Fighting! Shoot it!
もっと Miracle! ドキドキさせて!

この部分で、愛美さんは多分これまでで最高の高音を出しているのではないでしょうか。
キャラ声で、最高音を出す愛美さん、こっちがドキドキしちゃいました。

 

あと、間奏のギターソロはロックギターらしいかっこいいものが10小節にわたってプレイされてますね。
ライヴでの彼女のドヤ顔のプレイに大期待できますね。

 

他のポピパの曲と比べて普通過ぎるのが難点ですが、たまにはこういうストレートなのもいいのかなとも思えます。
なんでもこなせるマルチなバンドとして成長する上で、いい楽曲ではないでしょうか。

Tr.3 キミにもらったもの

3曲目は、完全なバラードが来ました。

タイトルは「キミにもらったもの」

作詞: 中村航
作曲: 母里治樹(Elements Garden)
編曲: 母里治樹(Elements Garden)

 

この曲もガルパのイベントで登場した楽曲になります。
りみのプレゼントソング」というイベントで、りみが、Glitter*Green(通称グリグリ)のギターヴォーカルである姉の牛込ゆりの誕生日プレゼントを贈るまでの様子が描かれています。
大好きな姉であるゆりへのプレゼントを何にするか、悩んでいるところに、グリグリがバースデイライヴを行なうので参加しないか、という招待を受けます。
それで、姉に贈る新曲をりみが作って、ポピパのメンバーと共に披露する、といったお話です。
ですから、この曲はゲーム内では牛込りみの作詞作曲、という体になっています。

 

で、詩を見てみると、りみの、姉ゆりへの思いがいっぱいに詰まったものになっていますね。
自信がなく、泣いてばかりの自分を勇気付け、背中を押してくれた姉への感謝の思いがあふれています。

 

そのため、一部にはなぜこの曲をりみに歌わせなかったのか、という声も多く上がっていますね。
まあ、そこはポピパのリードヴォーカルは香澄であり、りみは作詞作曲で楽曲提供にまわる、ということで、僕は別に不自然には思いませんでしたけどね。
これまでも「STAR BEAT!〜ホシノコドウ〜」や、「1000回潤んだ空」も沙綾目線の歌を香澄が歌い上げてますからね。
曲の提供とは、そういうものだと思いますよ。

 

楽曲は母里治樹さんによる作曲で、バンドリ!では「花園電気ギター!!!」に続く作曲となります。
この曲も、ポピパに新たな魅力を与えるバラードとなっていますね。

 

今回は、ポピパ初の3拍子リズムとなっていますね。
イントロのクリーントーンギターとキーボード、そしてベースが絡んでいくところが秀逸ですね。
もう、名曲の予感しかしないところからスタートです。

 

愛美さんの優しい優しいヴォーカルがたまりませんね。
しっかりとりみの気持ちに感情移入して歌う香澄を、完全に演じて歌いきっています。
サビでは一気にバンドサウンドになりますが、いつものように8ビートになることなく、ドラムが独特のグルーヴを出しています。
この辺も大橋さん、新たなリズムを身につける必要があると思います。
さらに、2番のBメロではマーチング風のドラムロールのようなのも入ってますので、テンポゆっくりとはいえ大橋さんにとっては挑戦曲かもしれません。

 

間奏では、ピアノとエレキのユニゾンから、ピアノとギターに別れてソロが展開されるところはとても素敵ですね。
大塚さんはバラードとは言え、クリーントーンから、ソロまでしっかり仕事がありますね。
伊藤さんも、特に静かなヴォーカルのバックでのキーボードプレイが多いのでそこも要注目になると思います。

 

そして、やはりこの曲の主人公でもあるりみの中の人の西本さんのベースも、結構な複雑なラインをたどっているので、そこにも注目できますね。
歌わない分、ベースプレイで心を届けるよう努力されるのではないでしょうか。

 

ゲーム内でリリースされてから多くの人の支持でCD化が決まった楽曲のようですね。
確かにそれにふさわしい、素敵なバラードだと思います。

8thシングルまとめと2018年の活動予定

こうして、3曲聴けましたが、どれもポピパの新しい面が見られて良かったと思います。
どの曲も、見所、聴き所が満載なので、早くライヴで披露されることを望みたいですね。

 

すでに次回の5thライヴが決まっています。
2018年5月12日(土)に幕張メッセにて、ライヴが行なわれます。
ちなみに翌日の5月13日(日)はロゼリアのライヴ、となっており、2日がかりの対バンのようになっています。

 

またそれまでの間にも、いろんなライヴやイベントが目白押しとなっています。

 

ガルパライブ&ガルパーティ!in東京

開催日時:2018年1月13日(土)・14日(日)
場所:東京ビッグサイト

 

『がんばろう!九州 BanG Dream!✖ミルキィホームズ✖けものフレンズ Huis Ten Bosch Special Live 2018』

開催日時:2018年2月11日(日)
場所:長崎ハウステンボス内 ロッテルダム特設会場

 

ANIMAX MUSIX 2018 OSAKA

開催日時:2018年3月3日(土)
場所:大阪城ホール

 

5thライヴまでにすでにこれだけ大きなライヴイベントが決まっています。
確かに多くのファンに会える機会が出来ることは本当によいですが、5thライヴの準備や練習のための時間もしっかりと取ってあげて欲しいです。

 

時々忘れそうになりますが、彼女らはバンドマンではなく、もともと多忙な声優さんたちなのです。
人気のあるうちに、というのもわからなくもないですが、消耗品のように使うのではなくて、長期的に育てていって欲しいと心から願います。

 

とはいっても、次のライヴが待ち遠しい、というのも感じるところがもどかしいです。

8thシングル付属ブルーレイ、『BanG Dream! 4th☆LIVE Miracle PARTY 2017! at 日本武道館

今回、早く見たくてたまらなかった武道館での4thライヴがブルーレイとして見れることになって、非常にうれしいです。

しかし、非常に良かった、と同時にものすごく不満に感じた点があったので、次の記事に書きたいと思いますのでご覧になってもらえるとうれしいです。