Poppin’ Party 武道館への道のり
Poppin’ Party 5thシングル「キラキラだとか夢だとか 〜Sing Girls〜」リリース
2017年2月15日、Poppin’ Party(通称:ポピパ)の5thシングル「キラキラだとか夢だとか 〜Sing Girls〜」がリリースされた。
これはTVアニメ、BanG Dream!(バンドリ!)のエンディングテーマである。
アニメも終わってしまって、武道館ライヴも終わってしまって、リリースから半年以上経ってしまったが、7thシングルTime Lapseリリース前に、一応内容を整理しておきたいと思います。
まずは制作陣。
キラキラだとか夢だとか 〜Sing Girls〜
作詞:中村航
作曲・編曲:藤永龍太郎(Elements Garden)
エレガも音楽クリエイター集団として、さまざまな才能が集まっているようですが、そのおかげで、バンドリ!の楽曲もバラエティに富んでとてもよいですね。
やっぱり一人だけに任せると、似たり寄ったりの楽曲ばかりになってしまいがちですが、5バンド、それぞれに個性のある楽曲をあてがうことが出来ているようです。
そして、今回ポピパの楽曲を任されたのが藤永さん。
エンディングに、そして、ポピパのサウンドにピッタリな楽曲を作ってくださいました。
BPM180くらいの相変わらずの高速ソングですが、爽快で、青春感あふれるポピパらしい素晴らしい楽曲です。
そして歌詞は、お約束の原作者、中村航さん。
やはり、一番彼女らのことを熟知していて、女子高生ガールズバンドの思いを見事に歌詞に封じ込めてくださいましたね。
楽曲は非常に明るく爽やかですが、歌詞は明るく爽やかであると同時に、ちょっぴり切ない青春の雰囲気が漂ってます。
楽曲を聴くと、すごくハッピーな気分になれますが、歌詞もしっかり味わいながら聴くと、楽しくもはかない、青春の一瞬を切り取ったようで、胸がきゅんとしてしまいます。
特に、「昨日は今日になって、明日になって、未来になって、永遠になってた、これ以上は時よ進まないで!♪」の歌詞は秀逸ですね。
とても楽しいけれど、実は一瞬に過ぎない青春時代を表現した素晴らしいフレーズだと思います。
楽曲も、いつものように素晴らしい出来です。
今回は、ポピパの5人のソロ歌唱回しがあるのが大きな特徴の一つでしょう。
「走り始めたばかりのキミに(通称:はしキミ)」以来ではないでしょうか。
まず、僕は香澄(CV:愛美さん)の歌声が超絶に大好きです。
なので、彼女がメインの楽曲は非常に大好物であります。
しかし、はしキミで見せた他の4人のソロ歌唱もとても気に入っております。
やはり、声優さんたちは皆さん歌が上手いです。
それに加えて、それぞれ楽器を演奏しながら歌う姿には心引かれます。
なので、こうして、香澄メインではあるものの、アクセント的にヴォーカルを分け合う戦略は非常にいいですね。
今回の楽曲もその点で、非常にカラフルな雰囲気を出すのに成功していると思います。
そして、また今回もコーラス、追っかけコーラスがたっぷり使われています。
この辺もポピパの優れた特徴のひとつと言えるでしょう。
カラオケで一人で歌うのはきついものがあるでしょうが、コーラスできる人と共に歌えば、楽しめること間違いありません。
例によってCDのレコーディングは、声を除いて、全部プロのミュージシャンが演奏しています。
なので、やはり爽快でかっこいいバンドサウンドになっています。
ギターソロなんかは結構かなり長めに取られていますね。
あとは、これを彼女らがどこまで再現演奏できるか、というところにいつものように注目してみたいと思います。
キラキラだとか夢だとか 〜Sing Girls〜のライヴ演奏を見てみる
と、言ったものの、この時点でこの曲が演奏された3rdライヴがまだ商品化していないので、いつものようには語れません。
が、テレビで放送された、BanG Dream!めざせ武道館特BanG!#4の中で、演奏の一部が放送されたので、ちょっとだけそこから語りたいと思います。
これは、ミルキィホームズ&ブシロード10周年&スクフェス4周年記念ライブin横浜アリーナでのポピパの演奏の模様が流れたものです。
イントロの軽快なギターソロは、大塚さんばっちり再現してますね。
この出だしのギターが曲の全体の雰囲気を決めるので、非常に責任重いですが、大塚さん慣れたものです。
合間で観客に手を上げ、笑顔を振りまく余裕すらあります。
キーボードの伊藤さんは、煽り係として左手を上げて、踊りながら会場を盛り上げてます。
ソロ歌唱パートもばっちりですね。
伊藤さんもいい声してます。
西本さんも安定のベースプレイを披露です。
コーラスしながらの演奏もばっちりですね。
愛美さんと顔合わせながらのプレイもかっこよく決まってます。
ドラムの大橋さん、相変わらずの高速ソングですが、軽快に叩いてますね。
フィルインもばっちり決めて、バンドの要としての役割をしっかり果たしています。
笑顔で女の子が叩くドラムは非常にかっこいいです。
そして、ヴォーカルの愛美さん、もうセンターはお手の物です。
バッキングギターを弾きながら、しっかりと歌えてますね。
今回は、他の人が歌うパートがあるわけですが、その間、ベースの西本さんのところに行ったりして、バンドの楽しさをステージングで表現できてます。
と、5人分を実況して見ましたが、残念ながらイントロからBメロに入る頃までのわずか40秒ほどしか放送されませんでした・・・。
わずか40秒とはいえ、5人が楽しくバンドやってる雰囲気はしっかり伝わってきました。
あとはフルでぜひ見てみたいものです。
3rdライヴで披露した「キラキラだとか夢だとか 〜Sing Girls〜」に関して、ヤングギターの取材で、大塚さんがこのように語っています。
「キラキラ~」はギターソロが結構長くて、16小節ぐらいあるのかな。
今回の曲はすごくメロディアスなフレーズになっているので、いかに感情的に弾くかを意識してステージに臨んだんです。
「キラキラ~」はアニメのエンディング曲だからファンの方も思い入れがあるようで、ライヴでは目が潤んでいるような方もいらっしゃったんですよ。
それをステージで眺めていたら、こっちも共感してしまって・・・泣きそうになりながら弾いたので、すごく印象に残ってます。
これを聴いただけで、早く3rdライヴが見たくてたまらなくなります。
きっと僕も、この言葉を思い出して、あと、あの切ない歌詞とメロディとが相まって、目が潤むのは確定事項だと思われます。
あと、大塚さん、しっかりオーディエンスを見ながら弾いているんですね。
自分のプレイに集中しつつも、聴いて見てくれるバンドリーマーにもしっかり気持ちを持って行っている様子が窺えます。
彼女の、長い、エモーショナルなギターソロに要注目です。
で、ついに7thシングル「Time Lapse」の初回限定盤には、3rdライブの模様を収めたブルーレイが付いてきます。
待ちに待った2月5日の3rdライヴがついに商品化です。
在宅バンドリーマーにとって、この7ヶ月のタイムラグは苦痛以外の何ものでもありませんでしたが、やっとライヴを拝見することが出来ます。
待たされた分思いっきり、マイルームで堪能したいと思います。
皆さんもぜひともポピパの成長を、ブルーレイのライヴで体験してみてください!
C/W Happy Happy Party!
「キラキラ~」のカップリングはHappy Happy Party!になってます。
Happy Happy Party!
作詞:中村航
作曲・編曲:藤永龍太郎(Elements Garden)
BPM140位の、今までにありそうでなかったロックンロールっぽい楽曲です。
この曲は、エレキギターのかっこよさが目立ついい曲になってます。
骨太のバンドっぽい作りにはなっていますが、愛美さんのヴォーカルに、4人のコーラスがのることで、いつものポピパサウンドで変わりはありません。
この曲もたくさん、コールできそうなパートが仕込まれていますので、現場バンドリーマーさんたちは予習が欠かせませんね。
さて、演奏面にも注目してみたいと思います。
やはり目立つのがエレキギターです。
基本となるロックンロール的なリフが、全編に渡って聴かれますが、これを愛美さんが弾くのではないか、と思われます。
というのも、その基本ギターリフとは別に、たくさんの装飾音的なギタープレイが詰まっているからです。
そちらは、きっと大塚さんでないと難しいでしょうね。
メインを歌いながらそっちのギタープレイを弾くのは難しいと思われますからね。
なので、問題は、愛美さんがあのギターリフを正確に刻みながら、歌い上げることができるかどうか、ということになるでしょう。
ベースも相変わらずうねってますが、西本さんに関しては心配ご無用でしょう。
ちゃんとコーラスを入れながら、ベースでリズムを作り出してくれるに違いありません。
この曲にはキーボードソロがありますね。
間奏の前半は、伊藤さんに任せましょう。
爽やかなキーボードを軽やかに披露してくれるに違いありません。
そして間奏の後半はギターソロです。
大塚さん、腕の見せ所です。
ソロの前半は、カッティングを交えた結構高速のプレイになってます。
後半はメロディアスに弾き上げる感じです。
まあ、いずれも、笑顔で大塚さんが弾きこなしてくれるはずです。
あと、ドラムに関してはこの速度ですから、大橋さん、余裕でしょう。
いつもが超高速ソングが多いので、このくらいスピードが落ちると、走ってしまいがちです。
でも、大塚さんは大抵クリック音を聴きながらプレイしているようなので、きっと余裕のドラミング、コーラスを見せてくれるでしょう。
この速度のバンド曲っていうのは、バンドメンバー同士がリラックスして楽しむにちょうどいいペースではないかと思われます。
このような楽曲もこなすことで、彼女ら自身も、一層バンドの結束や一体感というものを強めることが出来るのではないかと、期待がもてます。
今の時点で、この曲を3rdライヴで、もしくは武道館ライヴで披露したかどうかは、僕はわかりません。
ライヴ映えするにちがいない楽曲なので、ぜひともやっていて欲しいです。
まずは、7thシングルの付属ブルーレイで出会えることを強く期待しておきたいと思います。
まとめ & ちょっと「けいおんシリーズ」との比較
さて、ポピパもこの時点で5枚のシングルをリリースしています。
まあ、僕の贔屓目かもしれませんが、捨て曲は一つもありませんね。
名曲がズラリとならんだラインアップだと思われます。
それだけ、特にバンドものアニメということもあって、楽曲には力を入れているのだと感じさせられます。
そして、その輝く楽曲たちを、さらに輝いて見せているのが、ポピパによる実際のライヴではないでしょうか。
5人が、笑顔で楽しそうに演じているのは、もはやキャラクターの演技を超えていると思います。
楽しんでいるキャラクターを演じているのはもちろん、彼女たち中の人たちそのものも同じ楽しさを経験しているのでしょう。
その様子が見れる部分で、バンドリ!はけいおん!シリーズとはもはや別種のものになったと感じられます。
どちらがよいとか言っているのではありません。
けいおん!ではライヴ生演奏は、サプライズに過ぎませんでした。
しかし、バンドリ!はその生演奏部分がまさに、メインのコンテンツになっている、ということです。
きっとけいおん!があったからこそ、生まれた発想だと思います。
そして、バンドリ!ではその点で、成長を続けているのです。
けいおん!のアニメ内では、放課後ティータイムの目標は「めざせ武道館!」、と一応は書かれてました。
でも、彼女らが本当に大切にしたのは、5人一緒に過ごす時間だったと思います。
それはそれでよかったのです。
僕らは彼女らが本気で武道館を目指す内容を期待していたのではないでしょう。
日常の些細なことを5人で経験して一緒に笑いあう、そんな様子がけいおん!のメインのコンテンツでした。
バンドというのは、あくまで彼女らが一つになるためのツールに過ぎなかったのです。
そして、けいおんファンはそれをわかった上で、楽しんでいたはずです。
なので、ライヴイベントで声優さんたちがつたないながらも生演奏を見せてくれたのはビッグサプライズであり、それで本当に十分だったといえます。
それに対して、バンドリ!は最初から、生演奏をウリの一つに上げ、中の人である声優さんたちがガチで練習して、演奏を披露する、というのがメインのコンテンツです。
そして、実際にライヴを積み重ね、ついに8月には武道館ライヴを開催し、成功させることが出来ました。
しかし、もはや武道館はゴールではありません。
この声優さんが実際にバンドをやる、というコンテンツに関しての目標の一つは彼女らの成長物語を見せることだと上松さんは語っています。
ということは、まだまだ伸び代のある彼女たちにはもっと期待してよいと思います。
もう、在宅バンドリーマーの僕は、彼女たちがどこまで伸びるのか、ずっと見守っていきたいと思っています。
もはや、子供の成長を見守る親の気分です。
皆さんも、温かくポピパ、そしてロゼリア、共に成長していく様子を応援して楽しんで行きましょう。
最後に、バンドリ!ではいまいち不評だったアニメの穴を埋めるかのように、ゲームの方は好調のようです。
結局その辺がぽしゃると、ポピパの活躍どころか、あっという間に活動停止の憂き目に会わないとも限りません。
で、アニメの2期を作るのであれば、十分に予算をつけて、作画、人物描写、ストーリーなどに力を入れて欲しいと強く願います。
バンドリ!アニメはライトヲタの僕からするとそれほどひどいとは思っていませんが、それでも、不満な点はいろいろとあります。
ぜひとも、この点でけいおんシリーズがヒットした理由を念頭に置いて、素晴らしい作品で巻き返しを図って欲しいです。