Poppin’Party(ポピパ)の最大のライバル、Roselia(ロゼリア)の2ndシングル、Re:birth day リリース
早くも2ndシングル発売
2017年4月19日、1stシングル「BLACK SHOUT」発売、何とプロジェクト内でのオリコンウィークリー最高位7位を記録。
Roseliaは鮮烈なデビューを飾った。
それからすぐに単独1stライヴが決定。
ポピパでさえ、そこまで行くのに約1年、4度のライヴや他のイベントに参加するという下積みを経験している。
なのに、結成からわずか半年強のRoseliaはもうそこに行き着いたのである。
そして、6月28日、2ndシングルRe:birth day をリリース。
ここのサブタイトルで、「早くも」、と書いているがある意味確かにそれは正しい。
1stシングルから2ヶ月ちょっと、ということを考えれば、「早くも」、という表現は間違ってはいない。
しかし、初の単独ライヴは6月30日に開催されるのである。
つまり、わずか2枚のシングルリリース、という状態で単独の1stライヴに臨むということである。
そう考えると、「早くも」、というより、「まだ」2枚しかシングルをリリースしてない、と言うほうがより正確ではないだろうか。
この、わずか2枚のシングルを引っさげて1stライヴに挑もうという、無謀にも思える企画である。
加えて、バンドメンバー5人のほとんどが初心者で、始めて1年そこそこしか経っていない。
これを無謀と呼ばずして何と呼べばいいだろう。
しかし、よくよく考えてみると、この声優さんによるリアルガールズバンド、というプロジェクト自体が無謀なのだ。
その点は上松さんも認めていた。
それでも、ポピパはこの約2年半、無謀な企画に挑戦し、成長を遂げてきたのだ。
そう考えれると、Roseliaにも同じことが求められても不思議ではない。
声優さんに求められる技量のステージは、ポピパの成功で1ランク上がってしまったのだ。
そして6月28日、2ndシングル、Re:birth dayが発売。
カップリングに陽だまりロードナイトという、なんか、らしくないタイトルの楽曲が入っている。
CDの初回限定盤には4月30日に横浜アリーナで行なわれたブシロード10周年記念ライヴで披露したこの曲、Re:birth dayのライヴが収められている。
早速鑑賞してみた。
ポピパとRoseliaの違いについて
ここで先に、Poppin’PartyとRoseliaの違いをはっきりとさせておきたいと思う。
この違いがわかってないと、単純にどっちがバンドとして優れていると軽々しく口に出してしまう可能性があるからだ。
最大の違いは、この二つのバンドの設定の違いだと思う。
ポピパのテーマはやはり友情や青春、ということになるだろう。
一人の女子高生戸山香澄を中心に、5人が一緒にキラキラ輝ける場所を探して、そこで一緒にライヴをするという夢に向かって走るという、ざっくりとした設定がある。
そこで特に見えるもの、そして見せたいものは、彼女たちがバンド音楽を楽しんでいることによってキラキラ輝く様子であるに違いない。
よってリアルポピパは、バンドは楽しい、っていうのを表現することを一番の目標として持っているようだ。
結果として、それを見てくれるバンドリーマーさんたちにも楽しんでもらう、という目標も達せられるのだ。
一方のRoseliaは設定が大きく異なっている。
実力主義で高い技術をウリにしている本格派のロックバンドという、非常に高いハードルを持ったバンドだ。
見た目も、ポピパのようなキャピキャピしたところは欠片もなく(一部そんなキャラも混じってはいるが。)ライヴではゴシックな衣装に身を固め、音楽やステージに徹底的なこだわりを持っている、という設定なのである。
なので、そんな高次元設定のバンドの中の人に選ばれた声優さんたち、それも実際にライヴ活動を行なうと聞いたとき、それはたまげたのではないだろうか。
確かに1stのBLACK SHOUTの音世界は、初心者がとても再現できそうもない高尚な響きを持っていた。
それを半年そこそこの声優さんたちがライヴで再現しようとしたのである。
とてつもなく無謀な挑戦だ。
さて、この二つのバンドの設定の違いははっきりと確認できたと思います。
楽しさ重視のポピパと、技術重視の本格派Roselia。
ぱっと見るとどう見ても本格派バンドRoseliaの方がライヴは難しいに違いないと感じてしまうが、その点で正確な理解を得られる彼女らのコメントを聞くことができた。
月間ブシロードTVで、ポピパから愛美さん、大塚さん、西本さん、Roseliaから相羽さん、工藤さんが参加したミニ対談で貴重な情報が得られた。
まず、愛美さんの初めてRoseliaのパフォーマンスを見たときの感想
わたしたちがロゼリアさんのパフォーマンスを初めて見たときが、確かポピパの3rdライヴのゲネプロの日で、もうみんな開いた口がふさがらない、みたいな状態で、もうすごすぎて、こういうアプローチの仕方があるんだっていうのがすごい驚きだったし、衝撃で、いい刺激で、すごくかっこいいってなって、いいなあ、ってなったよね。
これはまったく正直な感想だろう。
同じプロジェクトの中でこれほど異質なものが出てくるとは驚きであるし、加えてRoseliaの世界がゴシックメタル調の非常にゴージャスなサウンドやステージングなのでそれは驚いたにちがいない。
これがポピパのメンバーにいい意味で刺激になったら良いな、とは僕も思ったけど、あまりにもゴージャスの度合いが違うので、逆にポピパが萎縮したり、プレッシャーに押しつぶされないか心配でもあった。
しかし、その辺について、さらに対談から多くのことがわかってくる。
工藤:
一応Roseliaの曲はまぁ、ポピパちゃんの曲に比べたら、簡単には出来てはいるんですよ。
ポピパちゃんたちの曲が難しすぎるんだよね。
相羽:
めちゃっめちゃ難しいんですよ。
工藤:
その中でいかにストイックなプレイヤーっぽく見せるか、ステージングするかってのをすごく研究(してる)
相羽:
そう、そこはめっちゃ言ってて、世界観っていうか、設定が高技術派バンドって謳っている分、ライヴでその説得力をどう出すかっていうのはめっちゃ話したよね。
どうやったらそこを見ていただいてるお客さんに伝えられるかって言うのを研究して話し合って、それが結果世界観になって、あとは弾いてる見せ方みたいなね。
いかがだろうか。
この対談から多くのことが読み取れます。
まず、楽曲の難易度、という点だが、ぱっと聴くとRoseliaの方が、ゴシックメタル調ということもあって、高尚で難しそうなイメージはあるのだが、プレイヤーには少し難易度を落とした楽譜が渡されているようだ。
音源を聴くとわかるが、実際わずか5人(うち一人はヴォーカルのみなので実際には4人)のみで出せる音ではない。
とくにシンセなどはふんだんに用いられて、曲のゴージャス感を演出している。
つまり、ライヴでは5人とも歌って演奏はしているものの、かなりそれ以外の音が同期で付け加えられている、ということだ。
まあ、これはプロのバンドでも音数を補うため、曲を彩るために普通に用いられる手法なので彼女たちがそのようにしていても何も問題はない。
それによってあの豪華な音世界が、ライヴで再現されているのだ。
一方、ポピパはというと、オリジナル曲に関して言うと、ほぼほぼあの5人のメンバーによる出音がすべてであるように聴こえる。
もちろん、カバー曲などで、プレイヤーが歌のみに専念するときなどは、不足の楽器分を同期させて流すことは当然あるが、オリジナル曲では基本的に彼女らが出す音が全てである。
つまり、5人であのポピパの楽しい音楽を再現しているのである。
同期の音がほとんどないため、(ドラムの大橋さんはクリック音を聞いて叩いているそうだが)5人の音がそれぞれはっきりと聴こえるし、もちろんミスればはっきりと聴こえてしまう。
全体を包む同期音がないので、まさにバンドの一人ひとりの出す音で勝負、それが集まって曲が完成されている、ということだ。
工藤さんが、「ポピパちゃんたちの曲が難しすぎる」と言っているのは、まさにその部分ではないかと推察される。
Roseliaのライヴは同期音がけっこうたっぷりと空気を占めているので、そこまで個人技に注意が向かず、全体として完成度が高く聴こえるのだ。
もちろん、全員当て振りではなく演奏しているのだが、メンバーの音以外も加えて曲は完成している、ということだ。
もう一つ、工藤さんの発言、「いかにストイックなプレイヤーっぽく見せるか研究している」や、相羽さんの「設定が高技術派バンドって謳っている分、ライヴでその説得力をどう出すか」っていう言葉も非常に興味深い。
結局、わずか半年から1年程度のバンドのキャリアなのだ。
そんなにハイテクな演奏はできるわけがない。
で、少し難易度を落としたものをプレイしているわけだが、設定は技術重視の本格派なのである。
そこで、ゴージャスな同期音を流すことに加えて、彼女らにできることは、どのように見せるか、ということだ。
その見せ方を研究して、いかにこのハイテクな演奏再現してるように見せるか、彼女らはしっかりとそのことをライヴで見せてくれてると思います。
楽器を全く知らない人が見たら、当然のようにあのステージと音世界には圧倒されるし、楽器について少々知っている僕のような人でも、この人数で見事に再現してると感じることができてます。
特に、見せ方という点では、やはりステージアクションが、相当うまく出来てるように見えてます。
ではここで今回の2ndシングルRe:birth dayの初回盤に収録されたブルーレイのライヴに注目してみたいと思います。
Re:birth dayをライヴで見てみる
ドラムの櫻川めぐさんのあのヘッドバングしながらのド派手なドラミングは見せ方の点を語る点で最たるものだといえるでしょう。
ドラムはキックはあまり見えませんが、スネア、タムやシンバルを叩くタイミングははっきりと見えるので、一番見てわかりやすい楽器かもしれません。
それをしっかり楽曲に合わせて叩いてる様子は、見事にメタリックな音楽を再現しているように見えます。
遠藤ゆりかさんのベースも、非常に滑らかで初心者に見えないプレイを見せてくれてます。
ベース音はよく聴こえるので、相当練習してることが窺えます。
そしてすごく余裕のあるステージングで、体を揺らし、ヴォーカルの相羽さんと並んで弾いたりと、結構なステージでの立ち振る舞いです。
彼女も、見せ方という点で非常にプロっぽく見えてます。
明坂聡美さんのキーボードも非常に指が滑らかに動いてますね。
彼女は経験者だけに、落ち着いて弾けてるようです。
しかし、詳しくない人からは当て振りでは、と思われたりすることに関して、声優アニ雑団♯61という番組の中で
しかもね曲がエレガさんだから割とガチにつくってあるんですよ。
なのに当て振りじゃないんだよ、これだけはほんと言いたい、当て振りじゃないんだよ。
という悲痛な叫びを発してました。
全体を彩るシンセのアレンジ音が大きすぎて、明坂さんのピアノがちょっと目立たないのが惜しいですが、僕はわかってますよ。
ちゃんと弾いてます。
工藤晴香さんのギターも、非常にかっこよく見せていると思いますね。
遠藤さんと同様、相羽さんの方によっていって並んで弾いたり、聴衆を煽ったり、体を揺らしながら、となかなかギタリストとして本格派な動きしてます。
ただ、惜しむらくは、同期の音に埋もれてギターの音がちょっと小さい、というか聞きづらいかな、と思います。
せっかくかっこいいリフを弾いているのだから、もう少し良く聴こえるようにミックスしてもらえると、さらにかっこよく見えてくると思われますね。
そして、相羽あいなさんのヴォーカルですが、彼女のステージングも本格派っぽい動きを再現してますね。
振り付けは自分で考えているようだが、彼女らの音世界にあった素敵な動きを見せてくれてると思います。
彼女も、こんなステージでバンドと共に歌うなんて夢にも思ってなかっただろうけど、この短い時間でモノにしたところは素晴らしいと思いますね。
この曲でもRoseliaは本格派バンドという看板に違わない、すばらしい演奏を見せてくれたと思います。
さて今日は、Roseliaの1stライヴ、「Roselia 1st Live Rosenlied」当日です
本日は6月30日金曜日。
Roseliaの1stライヴ、「Roselia 1st Live Rosenlied」当日となっています。
いったいどんなライヴをするのか非常に楽しみです。(在宅バンドリーマーの僕は行けませんが)。
しかし、持ち歌はまだ非常に限られてますので、セットリストも気になります。
まず、1stシングルからBLACK SHOUT とLOUDER 。
2ndシングルからRe:birth dayと陽だまりロードナイト。
この4曲はまずは確定でしょう。
LOUDERもRoseliaらしいメタリックなサウンドで、盛り上がること必至でしょう。
また陽だまりロードナイトは、がらっと雰囲気が変わりましたが、Roseliaに新たな魅力を付け加える一曲になるのではないでしょうか。
そしてガールズバンドパーティ!(ガルパ)でのカバー楽曲が4曲ほどあります。
内2曲、魂のルフランとHacking to the Gateは、ポピパの3rdライヴのゲスト出演時にも披露されており、非常にクオリティも高かった楽曲ですが、これも間違いないでしょう。
あと、ETERNAL BLAZEはどうでしょうか。
個人的にはやって欲しい楽曲ですが、Roseliaに合うのかどうかというとちょっと微妙でもあります。
なので、やるなら徹底的にメタルアレンジしてやってもらえると、非常に喜ばしいですね。
そして、最新の追加曲で紅蓮の弓矢が発表されてますが、これも間に合えばやってくれるでしょう。
彼女ららしいアレンジでお願いしたいものです。
これで全部で8曲です。
さすがに単独ライヴと銘打って、全8曲と言うことはないでしょうから、セットリストの残りに何が加わるか、非常に楽しみです。
ポピパのように、それぞれソロっぽいカバーをするかもしれませんし、しないかもしれません。
いずれにしても、短い期間、忙しい合間をぬってRoseliaの5人は一生懸命練習して臨むに違いありません。
練習の成果を十分に出し切ったライヴになることを心から願ってます。
ライヴ大成功の朗報を待ちつつ、さらにその先の、ライヴの商品化を待ちつつ、家で一人応援している在宅バンドリーマーの僕なのでした。
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