「ガルパライブ&ガルパーティ!in東京」でのRoseliaライヴパート鑑賞
2018年7月25日リリースのRoselia(ロゼリア)の6thシングル「R」のBlu-ray付生産限定盤には、ロゼリアのライヴが収められています。
収録されているのは、2018年1 月 13 日、14 日両日に行なわれたガルパライヴのロゼリアの出演パートです。
約4000人の会場となる東京ビッグサイトで行なわれたライヴを鑑賞できましたので、在宅バンドリーマーとしていつものように部屋にて実況解説を行いたいと思います。
ガルパライヴ 1日目
1曲目 ONENESS
2017年11月29日にリリースされた4thシングルのONENESSがここでライヴ初披露になります。
美しいコーラスから始まる、荘厳なイントロですね。
全員のヴォーカルで美しくキメています。
そして切り裂くような工藤さんのギターリフにより、疾走ゴシックチューンが始まっていきます。
運指は、指がきれい過ぎてギタリストっぽくない感じはありますが、工藤さん、いい音出してますね。
バンドも、初披露とは思えない、安定したかっこいいパフォーマンスを見せてます。
相羽さんのヴォーカルは特にこの点でしっかりバンドをリードしてますね。
指先までしっかりと計算した振り付けで、この曲をかっこよく表現してますし、ギターの工藤さんとの絡みも非常に見てて好ましいです。
もちろん、ヴォーカルも非常に安定してます。
とても声優さんとは思えません。
完全にロックバンドのヴォーカリストに感じられますね。
「共に往こう果てに♪」のキメのパートでは、くるっと振り返る演出が非常にかっこよいです。
ベースの遠藤さんは相変わらずの安定したプレイに、コーラスパートも入れて、余裕のパフォーマンスです。
ドラムの櫻川さんも、BPM190超えのハードなロックを迫力あるドラミングで飾っています。
キーボードの明坂さんも、ますます難しくなるピアノパートを、軽やかに弾きあげてますね。
工藤さんのギターも、切れ味鋭いですし、時折CD音源にはないパートを付け加えたりして、頑張ってテクニックのアップに臨んでいることが窺えます。
ロゼリアの楽曲の一つの命題に様式美というものがあると思います。
様式美とは、「洗練された手順や形式に存在する美しさ」と定義されるようです。
5人それぞれ、カメラ目線でプレイしたり、観客を煽ったり、といった自由はあります。
しかし、楽曲の大事なところの要所要所では、しっかりと動きをシンクロさせたりして、見た目の美しさが非常に際立っています。
そんなところまで、作り上げているところは、ロゼリアならではの素晴らしい特徴の一つだと思いますね。
ライヴ初披露の楽曲でそんな様式美もしっかりとつめてこれているところに、彼女らの大きな成長が感じられました。
自己紹介とMC
ここで各自ワンプレイと自己紹介があって、MCが挟まれます。
1月のライヴということで、「あけおめ」の挨拶が。
すると明坂さんが、「明坂さん、おめでとう」と言われたと思って感謝するくだりが。
実は明坂さんは1月2日生まれで、今年で30歳になったとのこと。
そして、工藤さん、相羽さん、櫻川さんは、間もなく同じ三十路に突入していこうか、という感じで、遠藤さんだけが20代全半ということですね。
こんな年齢の皆さんが、バンドリ!では、女子高生ガールズバンドを演じているというのが(ちなみに櫻川さんは中学生役)、声優さんならではの独特の世界ですよね。
違和感があるのかないのかは、それぞれの主観があるとは思いますが、僕はそのギャップも含めて楽しませてもらってますね。
2曲目 Re:birth day
で、誕生日とかけて、ロゼリアのバースデイソング!?である、Re:birth dayが次に披露です。
これまた、様式美にあふれたプレイを見せてくれます。
Aメロの裏の工藤さんのギターリフが、僕は非常に好きなのですが、オクターヴ奏法をしっかりと弾ききってますね。
その後のブリッジミュートのリフへの流れも秀逸で、非常にこの曲での彼女のプレイは好きですね。
ギターソロはありませんが、ハードなリフをしっかりと高速ダウンピッキングで刻んでる様子は非常にかっこいいと思います。
そんなプレイの合間にもカメラに向かってのウインクや、笑顔でのサービスも忘れてません。
大きな目をした、きれいな顔立ちの女性が、切れ味鋭いリフを刻んでいるこのギャップがたまりません。
サビでの櫻川さんのドラミングもいいですね。
ツーバスを踏んでるのが確認できます。
ガールズバンドでツーバス踏んでるドラマーって多くはないのではないでしょうか。
激しい上半身と両腕のアクションだけでなく、両足のプレイにも要注目です。
3曲目 陽だまりロードナイト
いつものように、シンセ&ピアノの静かな音色からのハイハットカウントに続くドラムの打音から曲に入っていきます。
このアレンジもとってもいいですね。
ドラムの1発がきまった瞬間に感じる、陽だまりロードナイトキター!って感覚がたまりません。
イントロでのベースソロをかっこよくきめる遠藤さん。
彼女がもはやロゼリアにはいないのかと思うと、すっごい喪失感を感じます。
と同時に、彼女のプレイがこうして映像として残っていることは、とってもうれしくも思いますね。
間奏のベースソロもスラップを交えてかっこよく決めてます。
続く、明坂さんのディレイをかけた美しいシンセソロからの、工藤さんのギターソロに移る間に、このリサ曲でのお約束どおり、相羽さんにより遠藤さんが導かれセンターへ。
相羽さんが肩に手をかけ、遠藤さんの口元にマイクを当ててあげます。
やっぱりこれは、どこの会場で見ても名シーンですよね。
二人が目を合わせて微笑み合ってるのは、まさにエモーショナルです。
ついつい目頭が熱くなってしまいます。
当初はロゼリアっぽくない、と評価してしまっていた僕でしたが、こんなにいい曲を残してくれたことに感謝の言葉しか見当たりません。
4曲目 LOUDER
ラストは、超高速ソングのLOUDERで締めです。
もう、文句なくかっこいい楽曲ですね。
ロゼリアらしい、ゴシックな雰囲気がしっかりと表現されてます。
この映像では、明坂さんのシンセが、いろんな音色に切り替えてプレイされている様子がはっきりとわかります。
初期の頃は、かなり同期に頼っていた感じがありましたが、相当にプレイの幅が出てきているのが確認できると思います。
全体としてかっこいい仕上がりになっているのですが、やはりあの中盤のハイライトシーンがかっこ良過ぎますね。
強く【強く】熱く【熱く】届け【届け】Sing for( 沈 黙 )Louder!You’re my everything!
まずは【強く】【熱く】【届け】を熱唱しているバンドリーマーさんたち。
見事に、楽曲を力強く盛り上げてますね。
そして、沈黙部分。
ここに変な掛け声が入ることが時にありますが、ここに集まってるのは、本物のバンドリーマー、ロゼリアファンなのでしょう。
完全な沈黙が完成していました。
その息を呑むような沈黙を引き裂く相羽さんの、Louder!You’re my everything!
もう、ゾクゾクするほどかっこよかったです。
最高のライヴのエンディングだったと思いますね。
あと、付け加えるとすれば、工藤さんが遠藤さんに投げキッスを送り、遠藤さんがチュッって返すところは、もう一つのハイライトだったと思いますw
ガルパライヴ 2日目
1曲目 BLACK SHOUT
オリジナルに付け加えられた、工藤さんのギターソロから始まるBLACK SHOUTが二日目のオープニングとなりました。
1日目に当然来ると思えましたが、二日目のみ、ということは、レパートリーが増えた証拠とも言えると思いますね。
この曲は、恐らく1番ライヴで多くプレイしてると思いますので、非常に安定してますね。
もはや完全に仕上がってると思います。
2番ではヴォーカル以外の4人のソロ歌唱パートがありますが、そこでの遠藤さんのヴォーカルを聞くと、やっぱり切ないです。
非常にベースプレイだけでなく、歌の面でも非常にポテンシャルの高い方なので、余計にそう思うんでしょうね。
まあ、楽曲のプレイはもはや何も問題はないのでは、と思います。
2曲目 熱色スターマイン
2018年の目標として、フロントの3人が空を飛ぶ、ってところから、FLY HIGH!つながりで、次は熱色スターマインということに。
これもかっこよい曲ですね。
もう、特に言うことはありません。
言うことがないっていうのは、完成されてる、ってことです。
特筆するまでもなく、素晴らしいパフォーマンスだってことです。
もはや、こんな超絶曲でさえ余裕でこなせるほど実力が上がったのだ、と思われます。
3曲目 ONENESS
ラストはどの曲にする?って話のときに、櫻川さんが手を上げて、発言しようとしますが、息が切れて声がでません。
これは、前曲でのドラムのプレイが、いかに激しいものかを物語っていますね。
特筆することがないなんて、とんでもなく失礼なことを言ってしまいました。
みんな5人それぞれが、最高のパフォーマンスを見せるために、全力でがんばっているのです。
5人ともラストにONENESSをプレイしたい、と言って、じゃあ、じゃんけんで決めよう、っていうお約束の展開です。
そしてじゃんけんを勝ち抜いた工藤さんのリクエストで、ラストはONENESSに決定w
というわけで、ラストは、この時点での最新シングル、ONENESSが昨日に引き続き披露されました。
この2日目の演奏の様子は、公式のバンドリちゃんねる☆にて公開されています。
もう、言うことないですね。
素晴らしいプレイでした。
両日ともに安定の仕上がりですね。
昨日が初披露とはとても思えません。
強いて言うなら、やはり工藤さんのソロがもう少し洗練されるともっと高みを目指せるかな、って思いました。
リフなどは、あのきれいな指から繰り出されるとは信じがたい、ヘヴィないい音を出してます。
ただ、単音のソロでは、まだまだ改善の余地はあると思いますね。
初心者スタートで、ここまで来ただけでもすごいと思います。
が、もうちょっと頑張れば、もっともっと伸び代があると僕は思ってますよ。
ロゼリアの演奏能力の向上の鍵は、工藤さんにあると、僕は見ております。
これはもちろん、それだけ期待して見ている、という意味です。
ガルパライヴ ロゼリアパート総評
今回二日間で7曲の披露でしたが、二日間かぶったのは、出たばかりの4thシングルのONENESSだけでしたね。
これは、とても良いですね。
シングルのお披露目という意味で両日プレイされたと思いますし、残りは全てセットリストを変えたということになりますからね。
言うても、オリジナル曲はこれまでに4枚のシングルで計8曲しかないわけですから、2日でそのうちの6曲を披露したとは好感が持てますね。
両日とも参加したバンドリーマーさんにとっても、こうして両日を鑑賞した在宅バンドリーマーの僕としても、十分に楽しめました。
ただ、その分ロゼリアのメンバーにとっては、練習は大変だったと思われますが、見事に乗り切っています。
また、この時点で、結成以来1年半ほどの短いキャリアですが、それで、ここまで魅せるライヴをできるとは文句ありませんね。
やはり、短い期間の中で二つの単独公演を成功させたことが、この堂々たるパフォーマンスにつながっているのは間違いないでしょう。
40分ほどの、短いライヴでしたが、なかなかに中身の濃い良いライヴだったと思います。
あと、遠藤さんはすでに卒業してしまいましたので、その雄姿がこうして映像として残されたことには感謝したいです。
彼女の笑顔と、歌と、かっこいいベースプレイなど、映像がしっかり残って楽しめるのはとてもうれしいことです。
残すは、彼女の卒業ライヴである、BanG Dream! 5th☆LIVEのDay2:Roselia -Ewigkeit(エイヴィヒカイト)-ということになりますね。
一刻も早い映像化を期待して待ちたいと思います。
あと、明坂さんも、離脱が決まってしまいましたので、このガルパライヴも貴重な映像ということになってしまいますね。
シンセを使いこなして、華麗に、優雅にプレイしている明坂さんがいなくなるのも、とても寂しいです。
彼女は、プレイしていないときもそのたたずまいでロゼリアの世界観を演出していましたからね。
さて、1stアルバムもリリースされ、ロゼリアの第2章が6thシングル「R」と共に始まりました。
ベースに中島由貴さんを迎え、新たなロゼリアの魅力の詰まった非常にクールな楽曲です。
オリコンデイリーチャートでも第3位を記録しており、絶好調な滑り出しと言えますね。
次は、明坂さんに代わるキーボード声優さんの発掘が行なわれているところだと思います。
メンバーの変更は残念ですが、そのたびにパワーアップして、ロゼリアの世界をさらに広げていってほしいと期待して応援していきたいと思います。